突如始まった、ネパールでの帰国難民生活。
これを機に、普段ならばやらなかったであろう新たな「娯楽」に挑戦したり。
「趣味」と言えるレベルまでは昇華できなかったものの、私の中の小さな引き出しが増えた、ささやかだけれど貴重な経験たち。
▼前回のお話し▼
ロックダウン中の情報元|旅の情報収集はたびレジとTwitterで
その①|将棋
まずは、「将棋」。
それまでの私の「将棋経験」といえば、小学生の時に「山崩し」や「挟み将棋」をやっていた程度。
普通の将棋(?)は、ルールすら知らないレベルからスタート。
ルールすら知らないどころか、並べ方すら知らなかった。
最初は、「歩」を1列目に並べてスタート。
「歩」は3列目が正解。
いやいや、強い駒で雑兵を守っているじゃないかー!
王様より後ろに控えてしまっているなんて、、、どんだけ偉い兵隊なんだいっ!
…と気づいたのは、後日の2回戦時に「並べ方」をきちんと調べて挑んだ時だった。
今は、一応正しく並べられるようになっている…はず。
そして、最初は「各駒の役割を覚える」が優先だったので、「自分の駒が敵の陣地に入ったら、強い駒に変身させる(駒をひっくり返す)」や「奪った駒の再使用(自分の駒として復活)」を禁止。
そんなルールで3回ほどやってみたら、「相手の駒を奪えば奪う程有利」が通常ルールで行うよりも強くなる事に気づく。
駒を奪い合った結果、「王様vs王様」のサシ勝負になってしまう。
これだと、決着はつかないんだね。。
というわけで、「自分の駒が敵の陣地に入ったら、強い駒に変身させる(駒をひっくり返す)」を解禁。
1~2回ほど戦って「変身後の駒の役割」を覚えた後は、「奪った駒の再使用(自分の駒として復活)」も解禁。
そんな感じで、初心者ながら「基本ルール」だけは何とか覚えるレベルに至る。
将棋は、1ターン1ターンが長い。
じっくりと考えて、先の先まで想像して打つ。
プロは、何手も先まで読んでるんだよね。
私は、2~3手先まで想像するので精一杯だ。
そうすると、1回の対戦で1~3時間ほどは遊べる。
帰国難民で時間が有り余っている生活の中では、中々に充実した時間だ。
そして、こんな機会がなければ「知識ゼロ」の状態から挑戦する事は難しかったと思うから、とても良いきっかけだったと思う。
ちなみに、宿泊先のペンギン・ゲストハウスに「将棋盤」がある。
オーナーが、ある日本人の常連さんに「何か欲しいものはないか?」と聞かれて、「将棋」をリクエストしたらしい。
麻雀セットもあったので、こちらも挑戦したかったのだけれど、麻雀に興味がある人が4人もいなかったので断念。
私のレベルで用語解説をするのはおこがましいと思うので、あえて「専門用語」は使わずに書きました。
その②|ヨガ
先日の記事でも記載したけれど、ゲストハウスに「ヨガ講師」の方が滞在していたので、この機会にヨガにも挑戦。
ネパールでのロックダウン生活中にヨガを習う|ヨギーにはなれないけれど
ヨガは「エクササイズ」や「ダイエット」のイメージが強いけれど、実際はそうではない。
本質としてのヨガは「哲学的」であり、「自分の内面と向き合う」ものなのだ。
「お洒落女子♪」を目指すものではなくて、「内面美人」を目指すもの。(←私の見解)
ヨガに真剣に取り組めば、「身体にいい事をしよう」「身体にいいものを取り入れよう」と自然に思う様になるらしい。
食べ物や生活習慣に気を使ったり、禁煙をしたり。
そして、ヨガを教えてくれた講師の方の「穏やかさ」が素敵だった。
いつも穏やかで、自身は自然的で美しい生活をしているものの、それを他人や生徒さんに強制したりしない。
彼は、「そうしたい」と思うからそうしているだけ。
他人に対しても「自分が自然にそうしたいと思う気持ちに従ったらいい」という考え方。
その「他人の生き方を否定しないスタイル」が素敵すぎる。
ヨガによって自分の内面と向き合い続けると、自分に対しても他者に対しても穏やかでいられる様になるのかな。
ヨガとは、生き方そのものなんだと思う。(←私の感想)
ちょっとした「フィットネス感覚」の様なヨガは体験した事があるけれど、その本質に触れるようなヨガを体験したのは初めて。
これも、帰国難民生活がもたらしてくれた「貴重な出会い」だったなと思う。
その③|バドミントン
ロックダウン中にしか見られなかった、面白い光景があった。
それは、街の至る所でバドミントン現象だ。
ロックダウンにより車両の通行が不可になったので、全ての道路が歩行者天国になったネパール。
特に路地では、2組づつのペアが列を成してバドミントンに興じていた。
それはもう、今は体育の時間ですか!?と思うくらい、隙間なくプレイヤーがいる状態。
「こんな面白い光景の写真を、何故撮らなかったんだ私!」
…と、今頃後悔。
だってあの時は、それが日常の風景だったので、わざわざ写真に収めるものでもなかったのだ。
(そんな勿体ない被写体が、今思えば沢山ある)
という事で、私たちもブーム(?)に乗ってバドミントンを嗜む。
道端のネパール人たちには、到底敵わないほどの体たらくだけれど…。
プロでも何でもない道端のネパール人、さすが毎日やっているだけあって、ラリーがとても良く続くのだ。
そして、大抵が家族と一緒にやっている。
父と娘。
母と息子。
…仲睦まじくて、とても微笑ましいい光景なのだ。
私は下手糞ではあるものの、たまの良い運動になった。
宿泊者の1人が購入したラケットと羽は、そのままペンギン・ゲストハウスに寄付してあります。
ご宿泊の際は自由にご利用くださいませ!
ネパールでの帰国難民生活中に挑戦した娯楽|まとめ
その他、こんな機会だからこそ読んだ「漫画」や「小説」があるのだけれど、「書評」は苦手(…というか出来ない)ので省略。
映画も然り。
(でも、いつか書くかな??)
こんな機会だからこそ、「将棋」や「ヨガ」に挑戦できた。
冒頭にも書いたけれど、これらは「趣味」と言えるレベルまでは昇華できなかったものの、私の中の小さな引き出しが増えた、ささやかだけれど貴重な経験たち。
そんな経験ができたのだから、「帰国難民生活」だって無駄じゃない。