カイロ(エジプト)-Cairo-
フィリピンでの出国時に、あやうく搭乗拒否に遭いかけ。
クウェート空港での乗り継ぎ時に、流れがよくわからず翻弄され。
ようやく、アフリカ大陸縦断旅1ヵ国目のエジプトに入国!
カイロ空港から市内へ
まだ空港から出ていないというのに、タクシーの客引き達がしきりに声をかけてくる。
うるさいなー。
私はバスで行きたいんだから、放っておいて欲しい。
外へ出ると、そのノイズは一層激しくなる。
「タクシー!?タクシー!??」
…うるさいなー。
私はダウンタウンまでバスで行きたいのだと伝えても、彼らは引かない。
「ここからバスは出ていない!」
「バス停は、ここから7キロも先だ!」
私は、「へ~、7キロ?おっけ~歩いて行ける距離だわー。」と聞き流す。
「へい!不可能だぜ!!タクシー乗れよ!」
うるさいな~。。。
例えここからバスが出ていないのが本当だとして、例えタクシーしか手段がなかったとしても。
私は、こんな強引な人の車に乗る気はない。
私は、強引な男は嫌いなの!!!
って、インド旅行以来2年ぶりのセリフを吐く。(心の中で)
だけど、ガードマンや普通の通行人に聞いたら、「あっちだよ」って教えてくれる。
その「あっち」がイマイチよくわからなくて翻弄されるのだけど、でも確かにバスはあるって事だよね。
この嘘つき共め。
「ここだよ」と教えてもらったところで待っていると、1台のバスが到着。
みんなぞろぞろと、バスに向かう。
やっぱりバスあったじゃん!
中で聞いてみたら、このバスは空港内を走るシャトルバスだという。
だけどバス乗り場まで行くから、そこから市内行きのバスに乗れると。
なるほど。
確かに、奴らは嘘は言っていなかったわけだ。
市内行きのバスは、ここからは出ていない
バス乗り場は、ここから7キロも離れている
誰も、嘘はついていなかった。
「バス乗り場まで、無料のシャトルバスで行ける」という情報を隠していただけで。笑
あぁ、エジプト。
インドと並んで、世界三大ウザい国と言われているエジプト。
インドが大好きな私は、エジプトの事も同様に大好きになれると期待していたのだけど。
この人たち、ウザさはインド人以上かも。
シャトルバスが、バス乗り場に着いた。
英語が話せない人が多くて困っていたら、スーツをしゅっと着こなした、空港職員らしいイケメン二人組を見つける。
彼等に聞いてみたら、このバスだよって教えてくれた。
あったじゃん、市内行きのバス。
バスの写真を撮ろうとしたら、運転手のおじちゃんがポーズを決めてくれた。
(その瞬間にシャッターは押せなかったけど)
そして、バックパックを背負ったまま座席に座る。
すると、おじちゃんが「後ろに鞄置いていいよ」と教えてくれた。
後ろの空いているスペースにバックパックを置く。
するとおじちゃんが、私のバックパックを指さして、しきりに「マネー?マネー?」と訴えてくる。
なんだろう。
親切なふりして…バックパック置くなら、荷物代も払えって事かな??
と思ったら、おじちゃんの指さす先が、私のバックパックの腰ベルトのミニポケットだと気づいた。
あ、もしかして、ここにお金入れていないかの確認か??
私もポケットを指さして「ノーマネー!」と伝える。
するとおじちゃんは、ほっとした表情で去っていった。
なんだよー、優しすぎるよエジプト人。
だけど、ここにお金入れていたら盗られる可能性もあるって事だよね。
少し治安も悪いと言うことだ、気を付けよう。
バスが満員になった。
乗務員が、運賃を回収しに来る。
私の隣の乗客が、運賃は10ポンド(約70円)だと教えてくれる。
私は、今持っている中で一番少額の紙幣、50ポンド札を出す。
すると、「違う違う!10ポンドだ!」と言う。
え??これじゃダメなのか??
ポンドじゃないのかな…違う通貨の単位があるの??
と思っていたら、乗務員が50ポンド札を受け取ってくれた。
なんだ、合ってたじゃん。
すると、私の斜め前の乗客が、「40ポンドのお釣りがもらえるからね!」とジェスチャーで伝えてくる。
なんだ、運賃より高額の紙幣を出したから、心配してくれていたんだ。
優しすぎるよ、エジプト人。
すると間もなく乗務員が、お釣りを持って戻って来た。
わざわざ、1、2、3、4枚だよ!って、一枚ずつ確認してくれた。
優しすぎる…。
さっきは、「うるさいなー。インド人以上にうざいっ!」だなんて思ったりしたけど。
そうだよね、インドと一緒で、客引きはウザくても普通のローカルは優しいんだ。
客引きがうざいからって、「エジプト人はうざい!世界三大うざい!」だなんて、思ってはいけなかった。
反省。
そろそろ着くかなと思う頃、バスがエンジンを切って止まった。
運転手が、タバコをふかしながら外を歩いている。
休憩かな??
すると間もなく、何を合図にしたのかは不明だけれど、乗客がバッと一斉に立ち上がって外に出ていく。
ほとんどの乗客がいなくなったのだけど、私の2つ隣の青年がまだ乗っていたので様子を見る。
その青年も、しきりに後ろを気にしている。
そして、「多分…乗り換えだね」と教えてくれた。
どうやら、エンジンのトラブルらしい。
だけど乗務員がバスに戻ってきて、私に「乗り換えの必要があるけど、座って待っててね」と伝えてくれた。
たぶん、乗り換え先のバスを捕まえるの待ちなんだな。
乗務員が、私を呼びに来た。
連れていかれた先に、今乗っていたよりも大きくて綺麗なバスが止まっていた。
市内を走る用のバスかな。
バスに乗ると間もなく、エジプト人の女性が席を譲ってくれた。
いやいや、大丈夫です!!!
と押し問答するものの、どうしても譲ってくれるみたいなのでご厚意に甘える事にした。
たぶん、大きな荷物を持っていたからだと思うけど。
なんて優しいんだ。
カイロの中心地から、宿を目指して歩く
バスを降りる。
先ほど、「乗り換えの必要があるよ」と教えてくれた2つ隣の席だった青年も一緒に下りる。
道路を横断したいのだけど、車がびゅんびゅん走っていて、渡るタイミングがわからない。
青年が、私をエスコートしてくれた。
インドやフィリピン以上に、速くて車の間隔も狭い中の横断。
ちょっと、タイミングがいまいち掴めない。
私的には、命がけの横断。
青年が、どこに行きたいの?と聞いてきた。
私は地図を見せながら、「この辺のホテルだから、多分あっちの道だ」と説明する。
すると、ホテルならあそこにあるよ!と、すぐ近くの建物を指さす。
あ、ありがとう。
だけど、私は目星を付けている宿があるからそこに行きたい。
私が「だけど、あっちに行くね!」と去ろうとすると、なんだか妙な単語が聞こえた。
「〇▼☆◆…SEX」
んんっ??
聞き間違いかな??
もう一度聞いてみると、今度ははっきりとこう言った。
「Do you love sex?」
なんですとっ!?
ノーノー!
「I love sex with you!」
いやもう、ここまでストレートに言われたら、むしろ逆に清々しいね。
…と、苦笑いを浮かべて立ち去りながら、思ってみたり。
だけど、普通に好青年だと思ったんだけどな。
プレイボーイか、もしくは大人の女性の誘い方も知らないウブなお子様なのか。
目星の宿の近くの道路を渡るとき、エジプト人のおじさんが渡るのをサポートしてくれた。
優しいな~なんて思っていたら、どこのホテルに行くの?としきりに聞いてきた。
さっきの青年の件もあるし、「名前はわからないけど、もうこの近く」と答える。
手伝ってくれようとしつこいので、「自分でわかるから大丈夫です」と拒否をしてみる。
すると、「You don’t like my support(あなたは私の手助けが嫌いなのですね)」と言われる。
いや、「don’t like(嫌い!)」って程じゃないんだけどな。
「don’t need(必要ない)」ってだけで。
目星を付けていた宿は、調べていたよりも高かったからやめた。
もう一軒の候補の宿に向かう。
30分ほど歩いて、やっと着いた。
カイロの安宿|サファリ・ホテル
入るのをためらう様な外観の建物。
ここに3軒のゲストハウスが入っている。
一軒は、一番安いけどコストパフォーマンスが低いと言われている宿。
もう一軒は、ツアーに参加しない客には冷たくなるという噂の宿。
だから私は、最上階にある「サファリ・ホテル(Safary Hotel)」という宿を目指して階段を上る。
これが結構キツイ…。
ゼイゼイ言いながら、最上階に着いた。
ホットシャワー、Wifiありの男女別ドミトリーで、1泊90ポンド(約630円)。
ドミトリーとは、普通のホテルの様に「1室いくら」で泊るのではなく、共同部屋に「1ベッドいくら」で泊る部屋タイプの事。
実は、私はドミトリー初体験。
インド・ネパールでは、いつもバストイレ付きの個室に甘えていた。
それでも安いんだもん。
だけど、フィリピンでは3人部屋で暮らしていたし、今の私ならいけそうな気がしたから挑戦してみた。
うん、たぶん大丈夫だ。
(写真は、翌日撮影)
予約&詳細>>サファリ・ホテル(Safary Hotel)
- ドミトリー:90ポンド(約630円)
- トイレ、シャワーは室外
- ホットシャワーあり ※使い続けているとぬるくなる
- Wi-Fiあり
- 朝食付き(軽食)
- スタッフが親切!
▼エジプトで泊まった宿まとめ▼
【エジプト旅行】移動情報(バス&鉄道)/泊った安宿
エジプト名物「コシャリ」を食す
夕食は、コシャリのお店で。
コシャリは、エジプトの代表的な料理。
米、パスタ、ひよこ豆、レンズ豆が入った器に、トマトソースをかけて混ぜ合わせて食べる。
このトマトソースは、ベースで出てきたものに、スパイスとペッパーと酢を自分の好きな量だけ追加して完成する。
だけど私の場合は、店員さんが作ってくれた。
スモールサイズのコシャリとコーラで23ポンド(約161円)
コシャリ…凄く美味しい!
いや、これはもう毎日ここでもいいくらいだよ。
スモールサイズとはいえ、私には多すぎる量だった。
XSくらいで丁度いいのに。
アブー・ターレク(Abou Tarek)
住所:Marouf St.16.Downtown
TEL:(02)25775935
さて、私のエジプト旅行…そしてアフリカ大陸縦断旅行は、こうして幕を開けた。