バラナシ -Varanasi-
路地を歩いていると、物凄い人の波に飲まれる。
お祈りをしたいらしい人々が、花を手に列をなしている。
今日は日曜日だからかな。
今朝の目的は、ラッシーを食すこと。
ブルー・ラッシー・ショップ -BLUE LASSI SHOP-
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このお店は、ヒマラヤで出会ったイングランド人イアンがお勧めしてくれた。
イアンはインドを数か月かけて周遊した事があり、色々な情報を教えてくれた。
イアンのお勧めは、ミックスラッシー。
だけどメニューを見ると、一つのフルーツだけでもたくさんの種類がある。
そして、フルーツの種類は9種類ほど。
単純に「ミックス」だなんて、、、そんなメニューあるのかな。
…と思ったらあったよ。最後のページに。
「ALL Mix Fruit Lassi」
これだ。
ラッシーは、店の軒先で作ってくれる。
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できた!ミックスラッシー!
凄いボリュームだ。
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色々なフルーツを楽しむことができて、満足。
他のメニューも気になるから、また何度か訪れるかもしれない。
そしてその足でガンジス川(ガンガー)に向かう。
(ガンジスは英語、ガンガーはヒンディー語)
母なる大河「ガンガー」
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ガンジス川は聖なる川。
ガンガーの聖なる水で沐浴をすれば、全ての罪が清められる。
己の遺灰がガンガーに流されれば、輪廻からの解脱を得る事ができる。
ヒンドゥー教徒にとって、ここは聖地。
この地で果てることを目的に訪れる人もいるほどに。
そして、岸沿いの階段を「ガート」と呼ぶ。
バラナシには、84ものガートが並んでいる。
岸辺のほぼ中心に位置する「ダシャーシュワメード・ガート」が、最も多くの巡礼者が集まり賑わっている。
私もまずはダシャーシュワメード・ガートへ向かう。
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ガートは、多くの人々で賑わっていた。
ボートの客引きがひっきりなしに話しかけてくる。
こんなに騒がしい場所でガンガーに想いを寄せることは難しいので、上流へ向かって歩く。
残念ながら「神聖な沐浴」の風景に出会う事はないのだけど、プールの様に楽しく遊んでいる風景や、洗濯をしている風景に出会う。
(ちなみに、神聖な沐浴は早朝に行う人が多いらしい)
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既に数えきれないほどのボートがあるというのに、更に新しいボートを作っていた。
それだけ需要があるという事なのかな。
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1時間ほど歩くと、ほぼ人のいない場所に着いた。
ガートもここで途切れているし、ここが終点なのかな。
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ここまで多くのガートがあって、それぞれに名前も付いているし、いくつかはガイドブックにも紹介されている。
だけどガートとガートの区切りもイマイチわからないし、特に「どのガートはこんな感じだった」と意識することもなくここまで来てしまった。
向こう側に微かに見える鉄橋を渡れば対岸に行けそう。
だけど遠そうだから、引き返そう。
牛も、ガンガーを見つめている。
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そんな牛たちもまた、沐浴をする様だ。
遠くから見た時はカバかと思ったよ…。
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猿を括り付けている人がいた。
犬にそうするのと同じ様に。
ペットなのかな?
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ここへはまた来る事にして、あるカフェを目指して路地を歩く。
ドーサ・カフェ -Dosa Cafe-
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ここも、今朝行った「ブルー・ラッシー・ショップ(BLUE LASSI SHOP)」を紹介してくれたイアンのお勧めカフェ。
ドーサが一体何なのかも知らずに、無難そうな「チーズプレーンドーサ」を注文。
これがドーサか。
クレープ生地を少しカリっとさせた様な食感。
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私、好きだなドーサ。
「ドーサ」が好きなのか、「このお店のドーサ」が好きなのかは不明だけど。
うん、また来よう。
【追記】
このあと、他の町でも何度かドーサを食べたけど、結局このお店のドーサが一番好きだ。
しかし量的には少し物足りなかった私は、昨日に引き続きローカルな路面店を物色。
パン系のスナックを置いているお店に近づいてみる。
インドの「パン」について考える
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チャパティ(左)とプーリー(右)を注文。
パンだけもらえるのかと思ったら、おかずも付いてきた。
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インドのパン系のものは種類が多すぎて…比べて説明ができるほど覚えられない。
どちらも、しっとりの中に少しだけサクサク感がある感じかな?
そしてこの二つは食感が違うものの、違いはよくわからない。
どちらかと言えば、チャパティの方が好きだなと思ったけど。
この時は知らなかったけれど、インド人にとっては「チャパティ」が一番定番みたい。
後日同居する事になるインド人の男の子も、毎日3食カレーとチャパティを自炊して食べていた。
そして、日本人には定番の「ナン」は高級品らしい。
庶民が普段食べる事はない。
私も、インドでは一度も「ナン」は食べなかった。
付け合わせのおかずは、左が酸っぱく、真ん中は辛く、右は不思議な味がした。
おかずは無料のようで、チャパティとプーリーがそれぞれ20ルピー(36円)だった。
小腹が減ったときに丁度よい食事だ。美味しいし。
私は、食には無頓着。
「美味しければ何でもいい」と思っているので、その食べ物が一体何なのかまでは気にしない。
お肉の部位も、魚の種類も、野菜の名前も、ほぼ知らない。
だけどインドへ来て私は、必死にインド料理を覚えようとしている。
少食だから、「食べ歩き」なんて普段はしないのに。
そんな私が、インド料理の「種類」にまで興味を示している。
その違いを、必死に感じようとしている。
なるべく、今まで食べた事のないメニューを選ぼうとしている。
店員さんに相談しながら、メニューを選んでいる。
パンの種類なんてね…「カレーと一緒に食べるナンっぽいやつ」で片づけるのが本来の私。
私は、「インドでの自分」が不思議でたまらない。
食事に限らず、他の面でも普段との相違を感じる。
「根本的な性格」が変わってしまったのか、「インド限定の私」を手に入れたのかまでは、出国するまでわからないけれど。
だけど「インド」という国は、そういう国なんだろうな。
本来の価値観を破壊する国。
だから、多くの人が魅了される。
神聖な夜の儀式「プジャー」
夜は、再びガンジス川に舞い戻る。
ここでは、毎夜「プジャー」と呼ばれる儀式が行われる。
開始時刻は「日没後」という何とも曖昧なもの。
18:00頃、ダシャーシュワメード・ガートには多くの人が集まっていた。
私もインド人とインド人の間に腰をかける。
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間もなく儀式が始まった。
壇上に立つのは、5人のバラモンたち。
バラモンはかつてのカーストの最高位。
カースト制度は廃止されたけれど、今でも威厳を保っているんだろうな。
音楽に合わせて、立ったり座ったりしながら進められる。
とても神聖な儀式だ。
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それを見守る人々は、ちらほら外国人も見かけるものの、ほとんどがインド人。
毎夜行われる事なのに、とても多くの人々が集まっている。
とても熱心だなと思う。
1時間後、儀式が終わりを迎える時。
人々がバラモンの傍に詰め寄る。
少しでも近づきたいのかな…信仰心の薄い私の目には、まるでアイドルのようにも見える。
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儀式が終ると、人々は火の灯った花をガンガーに流す。
深く祈りを捧げながら。
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夜のガンガーは、昼とは違った顔を見せてくれる。
その姿に心を寄せたいのに、ボートの客引き達がそれを許してはくれない。
静かな場所を求めて、少し上流側へ向かうことにした。
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川沿いに腰をかけ、静かにガンガーとガート沿いに灯る明かりを見つめる。
今まで写真でしか見たことがなかったガンジス川。
「行くつもり」はあったものの、「本当に来てしまった自分」の存在が不思議で仕方がない。
頭の中で思い描いていた時よりもずっと、実感が湧かない。
いま私は、本当にガンガーを眺めているのだろうか。
1時間ほどそうしたのち、また喧噪の世界へ戻る事にした。
夕食は、宿の近くの路地にあるお店に入る。
店員さんと相談をして、「スペシャル マサラ ラバ ドーサ」というものを注文。
「ドーサ」は先ほど食べたもので、「ラバ」はペーストという意味だそうだ。
何をペーストするのか…出てくるまでのお楽しみ。
ペーストされたカレー味のおかずが、ドーサの中に挟まれていた。
なるほど。
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お店がそうなのか、メニューがそうなのかはわからないけれど、リピートはしないかなという感じ。