モシ→ドドマ(タンザニア)-Moshi to Dodoma-
キリマンジャロ登山以外、特に何もしていないのに11泊もしてしまったモシを、今日ようやく離れる。
本当は、下山して1日休んだ昨日に移動する予定だったのだけど、疲労と筋肉痛が予想以上に辛かったので、もう1日休養日を増やしたのだ。
▼前回のお話し▼
【キリマンジャロ登山6日目|マチャメルート】ついに最終日!下界に戻るよ
モシのクレイジーなバス乗り場
バス乗り場に行くと、さっそく客引きがしつこく声をかけてくる。
昨日チケットを買いに来た時も思ったけれど、ここのバス乗り場は、他と比べてもかなり激しめ。
それに、信用できない人がたくさん紛れている様な雰囲気だ。
バスは、チケットを買ったブースの丁度目の前に停まると聞いていたので、とりあえずチケットブース付近を目指す。
この辺かなと思うところで、「どこのバス会社?」と聞いてきた人にチケットを見せる。
すると、「こっちだ!」と、違う所に連れていこうとする。
でも、この辺のはずなんだけど。
それによく見たら、目の前に停まっているこのバスの車体に、私が持っているチケットに記載されているのと同じ社名(KAPRICON)が書かれているではないか。
この男の雰囲気も、どことなく怪しい…。
目の前のバスの係員に、念のため聞いてみる。
すると、私の乗るべきバスは、やはり目の前のこのバスだった。
危なかった。
この男は一体、私をどこへ連れていこうとしたのだろう。
こんなに信用できない人で溢れている場所は、初めてかもしれない。
ここで別のバスに案内されてしまい、さらにチケットも持っていかれてしまったから、大変だったというブログ記事もあった。
昨日助けてもらったタンザニア在住の日本人女性も、ここで詐欺に遭って警察沙汰になったと言っていた。
チケットを買った会社が存在していなくて、当日バスが来なかったんだって。
その女性が他の在住日本人にも電話して確認してくれたりと、色々と手伝ってくれた。
そして、このバス会社なら多分大丈夫ですよと言われた会社でチケットを購入したのだ。
チケット代は27,000シリング(約1,350円)。
本当はイリンガという町まで行こうと思っていたのだけど、「モシからイリンガは遠いので、到着が夜になりますよ。私なら、ドドマまでにします」と、その日本人女性にアドバイスをもらったので、素直に予定変更。
ザンビアとの国境を目指すにあたり、どこか中継地点で1泊したいだけなのだ。
それに、超無名なタンザニアの法律上の首都「ドドマ」という町も、興味深い。
タンザニアの首都…ダルエスサラームじゃないんだね。
モシからドドマへ|ローカルバス
乗車時間を過ぎても、車内のお客さんの人数はまばら。
大丈夫かな、このバス。
女性のお客さんもいるから、大丈夫か…。
スタッフも、特に嫌な感じはしなかったしな。
バスは予定通り6:00に出発したのだけど、結局車内は空席だらけだ。
そういう事も、あるのだろうか?
バスは、めちゃくちゃ揺れる。
道が悪いというよりは、運転が下手なんだと思う。
アクセルを、急に踏んでは緩めるの繰り返し。
もっと、安定したスピードで走ってほしいよ…。
そして、道路にたまにある盛り上がりも気にせずに走るから、その度に大きくバウンドをする。
お尻が、10cmくらいは余裕で浮いてしまう。
ツライ…。
今までのバスの場合は、こういう盛り上がりの個所は、スピードを緩めて慎重に進んでくれたのに。
アフリカには、スピードを緩めさせる目的で、度々道路に盛り上がりがあるのです。
車内はガラガラなのに、私の隣には人がいる。
色々と、話しかけてくる。
チョコレートもくれた。
私はいつも、隣の席の人には恵まれていて。
食べ物や飲み物をもらっても、素直に受け取れるくらい信用できそうな人ばかりだったのだけど。
ちょっと、この男性は信用したくない雰囲気だ。
なんとなくだけど。
チョコレートは、お断りをした。
出発から1時間30分後、アルーシャという町に着いた。
アルーシャは、セレンゲティ国立公園やンゴロンゴロ保全地域などのサファリツアーの拠点の町。
隣の席の男性は、ここで降りていった。
よかった。
バスが停車すると、物売り達が元気よく窓越しに営業をしてくる。
次に停車した場所でも、物売り達がアピールしてきた。
途中、車内に乗って来た男性が、身分証明証を警察手帳の様に提示して、私にパスポートの提示を求めて来た。
パスポートの写真のページとビザのページを、スマートフォンのカメラで撮影された。
これ…大丈夫なんだろうか。
まず、身分証明証を提示されたことが、逆に怪しいんだけど。
写真を撮られたのも初めてだし…悪用されなければいいんだけど。
そして、出発から8時間後の14:00頃。
バスはドドマに到着。
タンザニアの法律上の首都「ドドマ」
バスを降りようとすると、入り口を数人の男たちが塞ぐ。
まるでアイドルの出待ちの様だ。
彼らをかき分けて、外に出る。
私のバックパックを、客引きたちが乗務員から勝手に受け取る。
そして、タクシーなのかトゥクトゥクなのか知らないけれど、必死に私を連れていこうとする。
それはもう、エチオピア人なみのウザさだよ。
「私の身体に触るな!」と、なんど言っても聞いてくれないし。
彼らの事は無視をして、その場を離れる。
バスが着いたのは、ドドマの空港より北側。
ここにはバスチケットのブースもあるのだけど、買うのは情報収集をしてからにしよう。
目星を付けていた宿を目指して歩く。
目星を付けていた宿は2件あったのだけど、その2件とも、発見できなかった。
仕方なく、近くにたくさんある「ロッジ」タイプの宿を数件訪ねるも、全て満室。
困った。
諦めてトゥクトゥクに乗り、空港の南側を目指す。
トゥクトゥクの言い値は3,000シリング(約150円)だったけれど、2,000シリング(約100円)にしてもらう。
南側は駅に近いから、ホテルタイプの宿も多い。
ザンビアへの国境越えに向けて、情報収集の為にWi-Fiが必要なのだ。
ガイドブックに載っている宿を訪ねるも、満室。
その斜め前にもガイドブックに載っている宿があり、ようやく泊めてもらえる事になった。
パヒホテル(Pahi Hotel)
ホットシャワーもWi-Fiもあり、まぁまぁ清潔。
一番安いシングルルームは25,000シリング(約1,250円)なのだけど、あいにく満室。
二番目に安いミディアムルーム30,000シリング(約1,500円)に宿泊。
だけど何故か、Wi-Fiが繋がらない…。
とりあえず、明日のバスを探しに外へ出る。
先ほどの空港の北側でも買えそうだけれど、ちょっと駅の方へ行ってみよう。
地図アプリを見ると、駅前にバス乗り場のマークが沢山あるのだ。
こちらで乗れるなら、こちらの方がいい。
ここドドマは、タンザニアの「法律上」の首都。
以前はダルエスサラームが首都だったのだけど、防衛上の理由により、ドドマに変更になったみたい。
海沿いのダルエスサラームより、内陸のドドマの方がいいだろうって。
だけど、ここドドマは、首都とはとても思えない田舎っぷり。
きっと、「事実上」の首都機能は、未だにダルエスサラームにあるんだろうな。
ドドマの住民が、「自分たちは首都の人間である」と認識しているのかさえ、疑問なレベルだ。
宿の目の前も、そぼくな街並み。
そして、横にそれると、賑やかな市場になっている。
色とりどりの野菜や果物を売っている風景は、とてものどかだ。
しばらく歩き回るも、バス乗り場らしきものなどどこにもない。
アプリを頼りに探してみるものの、ただの空き地だよ。
なんでだー。
歩き疲れてしまったので、適当に見つけたレストランで食事を取る事に。
メニューはアルファベット表記ではあるものの、一体何なのかがわからない。
オススメを聞いたら、ムシカキなるものを勧められる。
ムシカキって何…!?
厨房に連れていってもらい、ムシカキを見せてもらうと、肉の串焼きだった。
ムシカキ2本と、ポテトとパイナップルジュースを注文。
15,000シリング(約750円)。
ムシカキ、美味しい。
ここから宿までは、歩いて20分ほど。
一旦、宿に帰ってみる。
すると、Wi-Fiが使えるようになっていた!
次の国ザンビアまでの行きかたと、各地の宿の目星を付けて、バスチケットを探しに再度外へでる。
やはり、最初に見た空港の北側のチケットブースに行ってみよう。
徒歩30分ほどの距離だけれど、小雨も降って来たのでトゥクトゥクに乗る。
言い値は最初から、先ほど値下げして乗ったときと同じ2,000シリング(約100円)だった。
良心的なドライバーだ。
バス乗り場で、無事に次のムベヤ(Mbeya)行きのチケットを28,000シリング(約1,400円)で購入。
明日の朝6:00の集合で、6:30の出発だそうだ。
乗り場はここではなく、シャビビー・オイル・ステーション(Shabiby oil station)という場所だそうだ。
乗り場が別の場所というのは、少々不安。
先ほどの良心的なトゥクトゥクドライバーに待ってもらっていたので、再び彼の運転でホテルへ戻る。
帰りも、同じ値段の2,000シリング(約100円)。
明日からは、少々長い旅路になりそうだ。
今日は、ゆっくり休まなきゃ。
タンザニア旅行記・完
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【まとめ】13日間のタンザニア旅|費用・ルート・ダイジェスト
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【陸路国境越え】タンザニアからザンビアへ!いよいよ南部アフリカ篇が始まる