ハイキャンプ(3,950m)→ムウェカゲート(1,640m)
昨日の体調不良は、たっぷりと睡眠を取った事により少し回復した様な気がする。
トイレに行く為に、テントの外に出る。
少し歩いただけで、やはり頭痛とお腹の不快感を感じる。
歩いた時の振動で、お腹が鈍く痛む。
下山しても治らなかったら…これは何か別の病気かもしれない。
今日は、標高3,950mのハイキャンプ(High Camp)から、標高1,640mのムウェカゲート(Mweka Gate)まで、一気に下る。
所要時間は、4~5時間との事だ。
▼前回のお話し▼
【キリマンジャロ登山5日目|マチャメルート】いよいよ、アタック日!高山病と戦いながら
ハイキャンプからムウェカゲートへ
8:00頃、最後のトレッキングへ出発!
頭痛とお腹の不快感はあるものの、「疲労感」は大分解消された様なので、サクサクと下山をしていく。
見慣れた岩の世界から、いつの間にか緑の生い茂る世界へ戻ってきていた。
やはり緑は、美しい。
眼下に緑の世界を感じながら、ひたすら歩く。
1時間30分後の9:30頃。
標高3,100mのムウェカキャンプ(Mweka Camp)に到着。
本当は、昨日滞在する予定だったキャンプ。
私の辛そうな様子をみたペトロが珍しく気を利かせて、ここより前のキャンプで終了になったのだけど。
昨日あのあと1時間30分頑張れば、ここに来れたんだな。
ゴールのムウェカゲートまでは、あと10キロで3時間!
少しだけ休んで、すぐに出発。
早く、ゴールしたい。
いつの間にか、木々の高さが高くなっている。
苔が生い茂る…まるで屋久島の「もののけの森」みたいだ。
霧の中にうっすらと見える木々が、とても神秘的。
そして、スタートしてから4時間30分後の、12:30分。
あの小屋を越えたら、ゴールだ。
山頂に着いた時とは、また違う感覚。
あそこを越えたら、私の6日間の全行程が終わるのだ。
なんだか、感慨深いよ。
とても清々しい気持ちで、ゲートを越える。
ゴールだ!!!!
ガイドに対して文句たらたらだったけれど(心の中で)…頑張ったなーわたし。
もう、標高なんかは書いてくれないんだね。
…と思ったら、裏にしっかりと書かれていた。
ムウェカゲート(Mweka Gate) 、標高1,640m
こうして、私の6日間の挑戦が終った。
たぶん二度と、ここへは来ないけれど。
それでも、挑戦できて良かったなと思う。
…なんて気持ちも、もちろんあるけれど。
それよりさ、早く宿に帰ってシャワーを浴びたい。
早く、着替えたい。
久々の下界とチップの金額
駐車場に行くと、ミニバスやミニバンがたくさん停まっていた。
みんな、チームを組んで登っていたんだね。
それはそれで、楽しそうだ。
大型の乗り物に囲まれて、普通の乗用車が1台、私を待っていた。
うん、これが私のスタイルだね。
運転手を入れて7人もいるので、2人は公共交通手段で帰るという。
ここで、一旦お別れだ。
お別れの前にチップを分けたいとペトロに言われたので、$250が入った封筒をペトロに渡す。
ツアー会社のオーナーに言われていた相場は、$200~$250。
恐らく彼らは十分な給料をもらっていなくて、このチップが大きな収入源なんだと思う。
それならば、6人に対して$250は少ない気がしていた。
しかも私は1人参加。
複数人参加であれば、その人数分チップがもらえるのに、私1人からしかもらえないのだ。
だから、満足度に応じて$300~$350はあげたいなと、当初は思っていた。
だけど、私はペトロのガイドに満足しなかった。
植物や動物の名前などは教えてくれたから、「山岳ガイド」としてはマルだと思うけど。
だけど「登山ガイド」としては、まだまだ初心者レベルだと思う。
という事で、$250に決めた。
さすがに$200は、他のポーターやコックたちが可愛そうかなと思って。
もし$250で文句を言われたら、しっかりと理由を説明する準備もできていた。
だけど、特に何も言われなかった。
モシまでのドライブ中、ペトロが上機嫌で色々と話しかけて来たから、もしかしたら十分な金額だったのかもしれない。
なんだ、全く戒めにならなかったな。
まぁ、いいんだけどさ。。
1時間ほどで、モシに着いた。
マタタツアーズの事務所で、「登山証明書」をもらう。
ここでレンタルしていた装備を全て脱いで、置いて行く。
あとでスタッフが回収しに行くよと言われたのだけど、もうここで全てを終わらせたいなと思って。
ドライバーが再び、私を宿まで送迎してくれた。
宿までは、徒歩5分ほどだから、別にいいのだけど。
でもありがとう。
$2のチップを渡すと、喜んでくれた。
宿は、キリマンジャロ登山前まで滞在していた宿。
モシ・バックパッカーズ・パラダイス(Moshi backpakers Paradise)。
一番安い部屋は、20人部屋のドミトリー。
12,000シリング(約600円)。
宿に戻ると、スタッフの女性が優しく出迎えてくれた。
ここのベッドでいい?と、私が6日前まで使っていたベッドに案内してくれた。
もう一度、チェックインが必要みたい。
二度目のチェックインだ。
帳簿を見ると、私が1度目にチェックインをした1/18以降、本日1/26に至るまでの間、アメリカ人が1人チェックインをしただけだった。
そのアメリカ人も、何故かチェックインの同日にチェックアウトをしている。
私(1度目)→アメリカ人→私(2度目)の順でチェックイン。
この宿、経営は大丈夫なのだろうか…。
私的にはいい宿だから、勝手に心配になってしまう。
それにしても、とても疲れたな。
久々に、ベッドで眠れる。
寒さに凍える事もない。
だけど、あの配膳係が私のテントのチャックを開けて、紅茶や食事を運んでくる事もないのかと思うと、少し寂しい気持ちになる。
あぁだけど、やはり「大食い修行」から解放されたのは、とても嬉しい。
久々の「下界」で、心置きなく眠りに着く。
ハイキャンプ(3,950m)
↓(3.5キロ/1時間30分)
ムウェカキャンプ(3,100m)
↓(10キロ/3時間)
ムウェカゲート(1,640m)
▼次回は、キリマンジャロ登山まとめ▼
【キリマンジャロ登山まとめ】ルート、費用、難易度、ツアー会社など
▼次のお話し▼
モシからドドマへ|タンザニアの「法律上」の首都に来た。