アディスアベバ(エチオピア)-Addis Ababa-
滞在している宿、ウトマホテル(Wutuma Hotel)では、朝食付きのプランを選択している。
という事で、さっそく1階のレストランへ。
時間が遅かったのか、いつもそうなのか。
種類は、思ったより少なかった。
そしてエチオピアらしく、インジェラを使ったメニューもちらほら。
インジェラ巻きとか、インジェラサラダとか。
だけど、普通にパンや卵料理もあるから、旅行者でも困らないはず。
▼前回のお話し▼
ゴンダールからアディスアベバへVIPバスでゆく|エチオピア嫌いが治りそう
アディスアベバのETTで、ダナキルツアーの予約
朝食のあとは、ダナキルツアーという、エチオピアの北東部にある砂漠地帯へ行くツアーの話を聞きに行く。
ここは、世界一暑い地域とも言われていて、夏は50度近くになるとかならないとか。(←どっちだ!)
今は冬だから、そんなに暑くないと思うけど。
そして、アフリカの大地溝帯が通っているエリアでもある。
年々大地が裂けていっているので、〇万年後には、アフリカ大陸から切り離されているんじゃないかな。
そんな場所なので、火山活動によって作られた絶景が拝めるらしいのだ。
とりあえず、評判のよいエチオトラベル&ツアーズ(Ethio Travel & Tours/通称:ETT)に話を聞きに行ってみよう。
宿からETTまでは、歩いて1時間弱ほど。
ETTの近くで「トモカコーヒー」を発見したので、先に小休憩。
歩き疲れたしね。
トモカコーヒーは、世界一美味しいコーヒーと言われているとか言われていないとか。(←どっちだ!再)
コーヒー発祥の国エチオピアで、一番有名なコーヒー店。
日本にも、1店舗オープンしたらしい。
実は宿の近くにあるらしいのだけど、私の低い旅力ではなぜか発見できず。
みんな行っているのに…なぜだー!
トモカコーヒーは、ETTが入っているショッピングビルの近くのホテルに入っていた。
凄く綺麗で高級そうなホテル。
こんなところに汚いバックパッカーな私が入ってもいいものなのか…。
マキアートが57ブル(約188円)。
世界一美味しいかどうかは、普段コーヒーを嗜まない私にはわからないのだけど。
普通に美味しい。
そして、この高級ホテルでふかふかのソファーに座りながら飲むという優雅なシチュエーションがね、素晴らしいよ。
マキアート1杯で優雅な気分を味わったあとは、ようやくETTのオフィスへ。
ショッピングビルの、5階に入っている。
1階に、似た名前の会社(エチオトラベルなんとか&ツアーズ)が入っているので、要注意。
お姉さんに、詳細を聞く。
ツアー代金は、2泊3日で$400という事だ。
事前情報によると、皆さん$300~$350くらいまでディスカウントしてもらっている様だけど。
ディスカウントは不可だった。
他に交渉したのは、拠点の町メケレまでのバス代を含めてもらえないかと、メケレでの宿泊を含めてもらえないかという事。
まず、メケレまでのバス代は含めてもらえず、手配は代行してもらえて往復$40。
メケレにはETTのゲストハウスはないという事で不可。
つまり、バス代も含めると$440+メケレでの宿泊費2泊分(自己手配)。
他の人のブログでも、ここではディスカウント不可だったから、ホテルに併設の代理店で申し込んだという記述があった。
ホテルで、先に詳細聞いてから来ればよかったなー。
だけど、戻るのも面倒だし、旅スキルの低い私はここで申し込むことにした。
含まれているのは、
- ツアー催行中の全てのもの(宿泊、食事、水、寝袋などなど…)
- アディスアベバでの、前後の宿泊(ETTのゲストハウスを無料で利用可)
- メケレへの、バスの手配往復分。
- 宿、バス乗り場間の送迎(アディスアベバ、メケレともに)
- 電話機能付きSIMカードのプレゼント
といったところだ。
自分で手配しなければいけないのはメケレでの宿、ツアー前後の2泊分のみ。
あとは、明日宿で待っていれば、ツアーが終ってアディスアベバの宿に戻ってくるまでの全てをETTがサポートしてくれる。
もう、できるだけローカルと関わりたくない私。
バスチケットの購入とか、バス乗り場までの道のりとか、バスに乗るまでとか、バスを降りて宿に向かうまでとか…
それらの全ての煩雑なやり取りをローカルと行わなくて済むというのが、嬉しすぎる。
だって絶対にトラブルが起こるもん、この国では。
本来の私は、そういったローカルとのやり取りも含めて楽しむタイプで。
全てをサポートしてもらう旅路は、むしろ退屈に思うタイプなのだけど。
だけど、ゴンダールで限界まで打ちのめされた私のメンタルHPは、ほぼ限りなく0に近いところまで下がっている。
できるだけ温存しつつ、徐々に回復しなければならないのだ。
という事で、このツアーに言い値通りで申し込む。
ちなみに、ダナキルツアーの一番のハイライトであった「エルタ・アレ火山」。
火口ギリギリまで近づく事ができて、轟轟と燃え滾るマグマを見下ろす事ができるという事だったのだけど。
残念な事に、昨年の噴火の影響で、今は煙しか見えないと聞いていた。
だから、今回はこの火山を除いたスポットへ行く、1泊2日のツアーで申し込む予定でいた。
その方が、費用も抑えられるし。
その事をスタッフに尋ねたら、なんと「今は見えるよ」と。
え!?だけど、つい最近、エジプトで出会った日本人の方は、「煙しか見えなかった」と言っていたのに。
なんと、「今週から見えるようになった」と。
ちょっと疑わしいのだけど…もしそれが本当なら、なんというグッドタイミングなんだろうか。
半信半疑ながらも、エルタ・アレ火山込みのツアーに参加してみようか。
ガッカリしたくないから、期待はしないでおこう。
手続きが終わり、送迎の男性が現れる。
彼と一緒に、いま滞在中のゲストハウスに向かう。
チェックアウトをしたのだけど、チェックアウト時間を過ぎていたために200ブル(約660円)だけ支払う。
あぁ、のんきにマキアートなんて飲むんじゃなかったか。
ETT所有のゲストハウスは、ETTから徒歩10分ほどの場所。
この立地なら、アディスアベバに戻ってから次の町へのバスも、予約しやすいな。
部屋は清潔だし、ホットシャワーもWi-Fiも使える。
宿のスタッフも親切で、可愛らしい子供もいる。
現在6歳だって。
送迎の男性2人が食事を取りだして、私にも勧めてくる。
3人で、インジェラをつまむ。
私は、ほぼポテトだけを食べていたけれど。笑
アディスアベバも、やっぱり少しクレイジーだよ
彼らが去ったあとは、歩いてエチオテレコムへ。
もらったSIMカード、何故かネットが繋がらなかったから。
今まで使っていたSIMカードは問題なかったのだけど、電話機能は付いていないから、取り換えてもらったのだ。
エチオテレコムまでは、1時間弱の道のり。
今日は、歩いてばかりだな私。
スタッフに対応してもらって、無事にネット環境をゲット。
後日、またすぐに使えなくなった。
事前にチャージをする必要があるみたい。
帰り道、少年が「チャイナ、チャイナ」と言いながら近づいてくる。
無視をして、早歩きで立ち去ろうとしたのだけど、中々しつこく付き纏ってくる。
だんだんとエスカレートしてきて、大きな声で「ブルースリー!ブルースリー!ブルースリー!」と言いながら急接近してきた。
少年の手が私のミニ鞄あたりに伸びて来た瞬間、私は彼の手を思いっきり引っ叩きながら振り払う。
そして、今まで出した事もないような大声で叫ぶ。
「Go away!!!!!!!!!!!!」
しかし、少年は全く怯まない。
と同時に、少し前を歩いていた4~5人の青年たちが振り向いて、そしてこちらに向かって来た。
しまった…!
さすがに、手を上げてしまったら、こちらに分が悪い。
それに、彼らエチオピア人にとっては差別と嘲笑の対象であるチャイニーズな私。
どうしようかと思ったのだけど…。
青年たちは、少年を戒めて私から離してくれた。
ただの親切な青年たちだった。
ありがたい。
鞄を確認すると、なんとチャックが10cmほど開いているではないか。
どうやら、スリ(未遂)だった様だ。
そして、それから1分もしないうちに、今度は対面から変な男がやってくる。
男を避けて歩こうとしたのだけど、その男は大声で何かを叫びながら、私の行く手を塞ぐ。
男を避けきれず、かなりの至近距離まで来てしまった。
やばい…!何かされる…!
絶体絶命かと思ったその瞬間、先ほどの青年たちが、大声で私を呼ぶ。
「戻ってこい!!!!!!!」
それを合図に、私は踵を返して後ろへ走り出す。
そのあとは、青年たちが対応してくれた。
私は別の道を使って、足早にその場を離れる。
続けてこんな出来事が起こるなんて…やはりクレイジーだな、エチオピアという国は。
だけど、こうやって助けてくれる人もいるんだ。
ゴンダールとは違う。
100%嫌な国だなんて、今は思ってないからね。
それは、彼らを含め多くの親切な人に出会えているおかげだ。
そのあとは、誰とも至近距離ですれ違わないように、通りすがりの人とも距離を置きながら宿へ戻る。
ふぅ…。
宿のスタッフは皆親切だから、安心できる。
アディスアベバで中華を食す
夜は、暗くならないうちに夕食へ。
ETTが入っている隣のビルに、中華屋さんがある。
「四川餐庁」
今日はここにしよう。
チンジャオロースとライスとコーラで412ポンド(約1360円)。
1食分としては、かなり大きな出費だ。
たぶん、ここはエチオピアとしては少し高級なレストランなんじゃないかな。
対応も丁寧だし、予約席もある。
味は…普通なんだけどね。
だけど、「中華料理を食べられる」という事そのものが、とても嬉しい。
中華料理や韓国料理を求めてしまう私は、そしてそれを食べて安心感を得られる私は、やはり東アジア人なのだ。
テーブルの上で静かに揺らいでいる蝋燭の炎を見つめながら、中華の笛の音色が奏でる音楽に耳を澄ませる。
あぁ、なんて心地がよいのだろうか。
例え世界のどこにいようとも、私は東アジア人であり、日本人なのだ。
▼次回のお話し▼
度重なるエチオトラベル&ツアーズでのトラブル|エチオピアに呼ばれていない私