ー世界はきっと、美しいー
エジプト -Egypt-

世界遺産第1号!アブ・シンベル神殿を見に行こう(アスワンからのツアー)

【アフリカ大陸縦断記】2019/12/23

アスワン(エジプト)-Aswan-

朝の2時半ごろ。

ロビーの騒がしい声で目が覚める。

あれ?出発は4時と記憶していたけれど、もしかして3時だったか。

念の為、3時出発でも間に合うように準備をする。

3時ごろ、ロビーに様子を見に行ってみると、特に誰もいなかった。

あ、やっぱり出発は4時だったか。

▼前回のお話し▼
ルクソールから、エジプト旅行最後の町アスワンへ鉄道移動

アスワンからアブ・シンベル神殿へのツアー

今日は、日帰りのアブ・シンベル神殿ツアーに参加の日。

ツアーとは言っても、往復の送迎をしてくれるだけなのだけど。

申込は、宿泊中の宿「ヌル・ハン(Noor Han Hotel)」にて。

300ポンド(約2,100円)で、往復の移動のみ。(入場料などは、別途自己負担)

昨日までいた町ルクソールで出会った日本人の男性と一緒に参加予定。

4時頃にロビーに行くと、男性は既にタバコをふかしながら待っていた。

「おはようございます!」

彼は既に仕事をリタイアしていて、毎年少しずつ旅に出ているのだとか。

今年はアフリカで、去年は南米。

来年はシルクロードかな~と言っていた。

シルクロード…なんて素敵な響きなんでしょう。

彼は私よりも長く生きている分、とても落ち着いた視点で世界を見ているから、話をしていると学べることが多い。

あまり人と行動を共にしない私だけれど、今回のツアーのお誘いには、二つ返事でお受けさせて頂いた。

2時半に起きてしまったからね、バスの中では爆睡。

私たちのホテルが最初のピックアップだったけれど、各所で人々を拾っていき、気づけば車内は満席になっていた。

と言っても、12人程度のマイクロバスだけれど。

丁度、朝日が昇ろうとしている時に、バスは休憩所に入った。

砂漠の向こう側から登ってくる朝日が、とても綺麗だ。

陽が登り切った頃に振り替えると、休憩所にはたくさんのバスが停車していた。

みんな、アブ・シンベル神殿に行くのかしら。

私たちのバスは手前の大きなバスではなくて、奥の白い小さなバスね。

バスはまた、何もない真っすぐな大地を走る。

出発から4時間後の朝8時ごろ。

目的地に到着。

【世界遺産】アブ・シンベル神殿(大神殿と小神殿)

なんと、とても広大な、海の様な湖に囲まれた場所だった。

いや、海の様な湖ですらなくて、これは川なのだけど。

アスワンハイダムにせき止められてできた、海の様に広い湖の様なナイル川

(でもガイドブックにはナセル湖って書いてあるな。やはり海の様な湖なのか?)

もう、神殿よりもこっちの方が気になって仕方がないのだけど。

彼が、「明日はあの向こう側に行くのですね」と言う。

そう、あの向こう側が、スーダンなのだ。

ガイドブックもない、私的には未知の国スーダン。

湖の様な川沿いを、アブ・シンベル神殿に向かって歩く。

外の壁に、立派なレリーフがあった。

こういうの、中にあるのはよく見るけど。

外にあるのって、珍しい。

そして、だんだん見えてきた。

アブ・シンベル神殿

このアブ・シンベル神殿は、ユネスコの世界遺産ができるきっかけとなった遺産

アスワンハイダム建設により、このアブ・シンベル神殿が沈没の危機にさらされて。

「大切な遺産を、世界の共有財産として守っていこう!」という事で、ユネスコが救出。

この大きな遺跡を、何ブロックかに分けて水没の危険がない場所へ移動させたのだ。

もの凄い、大工事だったんだろうな。

それから、「世界の共有財産として守っていくべきもの」が、世界遺産として登録されていくようになったのだ。

もちろん、一番しっかりしないといけないのは、遺産を所有する国。

管理を怠ったり、何らかの理由により危険にさらされた遺産は「危機遺産」として登録される。
(イエローカードみたいなものだ。)

それでも改善されなかったり悪化したりすると、世界遺産登録を抹消されてしまう。
(これはレッドカードだね。)

アブ・シンベル神殿に話を戻そうか。

この像は、4人ともラメセス2世

アブ・シンベル神殿は、今から約3,300年前に、ラメセス2世により建築された神殿。

ルクソールのカナルック神殿ルクソール神殿もラメセス2世によるもので、こちらにもラメセス2世の像が多数設置されている。

彼の自己顕示欲の強さ…。

そして、莫大な富と権力を持っていたんだ。

入り口のレリーフ。

ロープで繋がっているし、奴隷だろうか。

この神殿を作るのに、一体何人の奴隷たちを使っていたんだろうね。

3,300年もの昔に、そういった貧富の差や主従関係の概念があった事が驚き。

このレリーフは、何を意味しているんだろう。

刻まれた古代文字が、何だか素敵だ。

中は、撮影禁止。(スマートフォンは可)

中には、いくつもの部屋があって、部屋の中もレリーフで埋め尽くされている。

今はライトアップされているから綺麗に見えるけどさ。

昔は、真っ暗闇だったはずで。

たいまつ等で、明かりを灯していたのだろうか。

想像してみたら、とても神秘的だ。

このアブ・シンベル神殿は、正確にはアブ・シンベル大神殿

隣には、アブ・シンベル小神殿がある。

ラメセス2世の最愛の王妃、ネフェルタリの為の神殿。

奥さんのために、こんなに大きな神殿を造ったんだね。

こんなに莫大な富と権力を有するラメセス2世に愛された女性って、一体どんな人だったんだろう。

ラメセス2世に挟まれているのが、ネフェルタリ王妃かな。

2つの神殿は、すぐ近くに並んでいる。

所要時間は、2つ合わせて1時間半くらい。

ゆっくり湖を眺めながら、バスに戻る。

見学時間として与えられたのが2時間だったのだけど、約束の時間に戻って来た人は半分くらいだった。

日本人って、とても真面目だね。

また、4時間ほどの道のりを経てアスワンに戻る。

今日は朝2時半に起こされてしまったし、とても眠い。

今すぐベッドにダイブしたい気持ちを抑えて、明日のスーダン行きのバスを予約しにバス会社へ向かう。

バス会社は、宿泊先のヌル・ハン(Noor Han Hotel)の斜め前。

なんと、今日より早い朝2時の集合で3時の出発との事だった。

えー、早すぎるー、起きれないー。

って文句言ったら、ホテル名と部屋番号を聞かれた。

もし集合できなかったら、迎えに来てくれるのかな?

さて、明日からはスーダン旅が始まる。
どんな旅路が、私を待っているのだろう。

エジプト旅行記・完

 

▼次回は、エジプト旅行まとめ記事▼
【まとめ】17日間のエジプト旅|費用・ルート・ダイジェスト

【エジプト旅行】移動情報(バス&鉄道)/泊った安宿

▼次のお話し▼
【陸路国境越え】エジプトからスーダンへ!いよいよ、本格的なアフリカ旅が始まる

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