ー世界はきっと、美しいー
エジプト -Egypt-

ルクソール観光(西側)古代の王たちのお墓、王家の谷を自転車で訪ねる

【アフリカ大陸縦断記】2019/12/20

ルクソール(エジプト)-Luxor-

ルクソールは、ナイル川をはさんで西側と東側に分かれている。

いま私がいるのは東側

宿やレストラン、駅など、主要なものは東側に集中している。

東側の観光スポットとしては、ルクソール神殿とカナルック神殿がある。

王家の谷など、みどころの多くは西側に集中している。

船でナイル川を渡って、ツアーで巡ったり、タクシーのチャーターで巡ったり。

徒歩だと…かなり厳しい距離。

私は、自転車で巡ってみようと思う。

▼前回のお話し▼
ダフラ・オアシスからルクソールまで、13時間の大移動

フェリーに乗って、ルクソールの西側に渡る

まずは、宿の屋上で朝食。

ビュッフェスタイルだった。

パンとちょっとしたものだけだけど、ありがたい。

オムレツも焼いてくれた。

そして、ナイル川沿いを、フェリー乗り場に向かって歩く。

タクシーの客引きやらボートの客引きやらが、大袈裟じゃなくて1分おきくらいに声をかけてくる。

うざい…。

バラナシのガンジス川のボートよりもしつこい。

ボートは5ポンド(約35円)だよと言うのだけど。

安くても乗らないよ。

私は公共のフェリーに乗りたいんだから。

ナイル川には、大きなクルーズ船も停泊している。

次の町アスワンまで、クルーズで行くのも素敵だな~と思うのだけど。

だけど多分、私には手が出せない値段なんだろうな。

公共のボート乗り場に着いた。

船賃は、なんと10ポンド(約70円)だった。

え!さっきのウザいボートより高いのね!

って思ったら、往復運賃だった。

帰りも使うから、なくさないでねって。

とてもチケットには見えないけれど。笑

ナイル川で、5分程度のクルーズを楽しむ。

ナイル川…汚いんだな。

脂とかゴミとかがたくさん浮いていて、色も濁っている。

エジプトはナイルの賜物!って言うけれど。

古代の人々を繁栄させたナイル川は、もっと綺麗だったのだろうか。

この川があったからこそ、紀元前何千年もの昔から、文明が栄えていたんだよね。

凄い川のはずなんだけどな。

もっと汚くて、日本人が入ったら謎の高熱にうなされると噂のインドのガンジス川の方が、神秘的で好きだな。

…なんて思ったり。

ルクソールの西側|自転車に乗って、王家の谷へ

対岸でも、あいかわらずタクシーの客引きたちは熱心だ。

私は自転車を借りたいのに。

しつこいタクシーを振り切って、座ってシーシャを吸っていた人に聞いてみた。

そうしたら「私は自転車を所有しているよ!」と自転車屋さんに連れていかれる。

150ポンド(約1050円)だよって。

思っていたより高いな。

自転車屋さんでは、別の店員が対応してくれた。

多分、この連れてきてくれた人は、マージン目当てのただの客引きだ。

「ディスカウントして」って言ったら、「いくらがいいの?あなたにお任せ」なんて言われる。

これは、凄く苦手なやつだ。

目安くらい、提示してほしい。

思い切って、「50ポンド(約350円)」と言ってみた。

そうしたら、100ポンド(約700円)はどうか?」と言われる。

あ、さっきの客引きが言っていたよりは下がった。

交渉して、最終的には75ポンド(約525円)で落ち着いた。

さっそく、自転車で遺跡を目指す。

まず最初にお目にかかるのが、この「メムノンの巨像」

これは、一体だけだと思っていたのだけど、なんと2体あった。

だけど多分、右の像がメムノンだ。

新王国時代絶頂期の王、アメンホテプ3世という人の像だそうだ。

ここには、ささやかなお土産屋さんなんかもある。

そしてここから更に進むと、チケット売り場がある。

ここで、各遺跡のチケットを事前に買うのだ。

だけど私が行く予定の「王家の谷」は、直接現地で買うらしいのでここではスルー。

この山の向こう側が、王家の谷なんだって。

ぐるりと山を回って、反対側まで行かなければならない。

ここから7キロ先だと。

自転車で7キロって、何分くらいなんだろうか。

若干の登り坂になっている、デコボコのアスファルトの上を、サイズの合わないオンボロの自転車で漕ぐ。

これは…かなりキツイ。

一人で気ままに♪なんて言ってないで、素直に宿のツアーに参加すればよかったかな。

今は冬だからまだマシだけど、多分これは夏だったら不可能だろうな。

一番いい方法って、なんだろう。

ツアーもいいけどさ…これはバイクで颯爽とツーリングするのが、一番楽しいんじゃないかな。

たぶん、レンタルバイクとかあると思うし。

男の子に運転してもらってさ、私はその後ろに優雅に乗るんだ。

気持ちいいだろうな~。

うん、絶対それが一番楽しいだろうな。

…なんて、虚しい妄想をしながら、ひとりで粛々と自転車を漕ぎ続ける。

虚しいな。
もう考えるのはやめようか。

40分ほどで、王家の谷の入り口に着いた。

あー疲れた。

もう帰りたい。

自転車を停めて、土産物屋の間を通る。

こんな道は通りたくなどないのだけど、どうやらここしか道はない様だ。

王家の谷は、王様たちのお墓。

ここでは、なんと60を超えるお墓が発見されている。

公開されているのは、そのうちの10数か所という事だけど。

なんでこんな辺境の場所にお墓があるかというと、盗賊たちから金銀財宝を盗まれるのを防ぐ為なんだって。

だけどこんな場所にお墓を造ったって、盗賊たちの手からは逃れられなかったようで。

結局、ほとんどの財宝は盗まれてしまった。

こんな場所までやってきて、人のお墓を暴いてまでして財宝を奪っていく盗賊たちが欲深いのか。

それとも、死してなお財宝を独り占めして、民に還元しない王たちが欲深いのか。

その中で、唯一盗賊の手を逃れられたのがツタンカーメンの墓なんだとか。

彼は18歳で早死にした為に権力も弱く、墓も質素だったから、狙われなかったのだと言われている。

それでも、カイロの博物館の2階半分はツタンカーメンの墓からの調度品という事だから、他の王たちの財宝はさぞかし凄まじかったんだろうね。

入り口で、チケットを買う。

なんと240ポンド(約1680円)だった。

それよりも驚いたのが、カメラ持ち込み料が追加で300ポンド(約2100円)という事。

なんで入場料よりも高いの!?

それに日本の物価感覚と比較しても、カメラを持ち込むだけで2100円だなんてありえない価格設定。

エジプトの物価で考えたら、本当にとんでもない金額だよ。

少し迷ったけど、観光客の足元を見た強気な値段設定にイラっとしてしまったので、カメラは使わない事にする。
(スマートフォンはOKとのこと)

こんな道を歩かなければならない。疲れているのに。

…と思ったら、これに乗っていいんだって。
ありがたい。

こんな感じの切り立った岩壁の中に、いくつものお墓が続いている。
(1枚だけこっそり撮影)

これは、ラメセス3世のお墓。
(あ、2枚撮ってた)

中で、チケットを見せる。

入場チケット1枚で、任意の3か所のお墓を選んで入れる。

チケット確認のスタッフが、あれの写真を撮りなよと、入り口のレリーフを指さす。

「え?写真撮っていいの?」って聞いたら、「構わないよ!」って。

なんだいいんじゃん、とカメラを出して撮影。

そうしたら、私が写っている記念写真も撮ってくれた。

別にいらないんだけど…ありがとう。

中に入ろうとしたら、チップを請求された。

いやいや、頼んでないのに撮影してきたんじゃん。

無視をしたら、「カメラチケットが必要だ!300ポンドだ!」なんて言ってくる。

は??

私がカメラチケット持っていないのを承知で「撮っていいよ」って言ったんじゃないか。

意味不明。

「お金かかるなら撮らないよ」と怒り口調で伝える。

なんだその手口は。

中のレリーフは、素晴らしかったけど。

何千年もの昔に手作業で掘られたものが、今こうして残っているんだ。

ちょっと昔過ぎて、想像もつかないのだけど。

私の頭で想像できるのって、せいぜい幕末とか戦国時代くらいまでかな。

他にも、ここより大きな2つのお墓を見る。

棺があるお墓もあった。

棺と一緒に、笑顔で記念写真を撮る観光客の姿に、なんだか違和感を感じる。

こんな所に観光で来ている私も、同類か。

それにしてもさ、自分のお墓のために、こんなに壮大な建築を施すなんて。

それに、盗まれてしまったけど、金銀財宝と一緒に眠っていたんでしょう?

王というのは、なんて自己顕示欲の強い強欲な存在なんだろうか。

そんな財力があるなら、民の為に使えばいいのに。

なんて、60以上もの王の墓がある谷の中で、王の悪口を(心の中で)言う私には、王の呪いによって災いが降りかかるかもしれない。

さて、疲れてしまったし帰ろうか。

帰りは快適な下り道。

チケット売り場まで、10分で着いた。
行きは40分だったのに。

だけどそこからフェリー乗り場まで、50分もかかってしまった。(道も間違えたし)

フェリーからは、対岸の東側が見えた。

凄い栄えている。
西側とは、まるで雰囲気が違う。

今日の日記は、短め。
感想も少なめ。

だって、今日の出来事と感じた事を全て赤裸々に語ったら、もう愚痴しか出てこないからね。

私の大切なブログを、汚い言葉で埋めたくないから省略したけど。

だけど一言だけ。

私、ルクソール嫌いだわ。

▼次回のお話し▼
ルクソール観光(東側)巨大な神殿!カナルック神殿を徒歩で訪ねる

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