私が1ヵ月間のフィリピン留学を終えてアフリカ大陸に上陸したのが、2019/12/08。
エジプトから南アフリカ共和国まで、北から南へと陸路で縦断の旅をした。
2020/03/05にアフリカの地を去るまでの約3ヵ月間の旅を、ちょっと振り返ってみようかな。
(そんな事より早く次の話を書けという声が聞こえてきそ…いや、来ないね。大丈夫。)
もくじ
1ヵ国目|エジプト -Egypt-

アフリカ大陸縦断旅1ヵ国目、エジプト。
大陸的にはアフリカ大陸だけれど、文化的にはアラブ圏であり、エジプトはイスラム教徒の国。
エキゾチックなアラビア世界や、西方の砂漠地域を旅した。
町によって、様々な色を持つ国。
「初めてのアフリカ大陸」「初めてのアラビア世界」「初めてのドミトリー」「初めての海外でのビザ取り」…旅の初めてを、たくさん経験させてもらった。
そういう意味で、やっぱり思い入れのある国のひとつ。
特に、西方砂漠地域の旅は楽しかったなー。
いま振り返っても、西方砂漠の「黒砂漠、白砂漠、クリスタルマウンテン」を巡るツアーは、アフリカ旅で良かった経験ベスト5には入る。
その後に滞在した砂漠の町も、観光客が来ない素朴な雰囲気で、とても穏やかな時間をくれた。
エジプト旅の記事一覧はこちら>>エジプト記事一覧
2ヵ国目|スーダン -Sudan-

アフリカ大陸縦断旅2ヵ国目、スーダン。
スーダンを訪問した旅人は、口を揃えてこう言う。
「観光資源は何もないけれど、とにかく人がいい!」
いやホントに、その通りだった。
エジプトからスーダンへの国境越えのバスが、スーダン側に着いたとき。
一緒に移動をしていたスーダン人たちが、みんな笑顔で歓迎してくれた。
「Welcome to Sudan!」
町を歩けば穏やかに挨拶をしてくれるし、困っていたらみんなが助けてくれる。
お店を覗けば、要件も聞かずにお茶を出してくれる。
バスを待っていたら食べ物を振舞ってくれるし、バスに乗っていたら隣の席の人がお菓子をくれる。
そこに、何かしらの下心は一切感じない。
こんなにホスピタリティに溢れた国が、他にあるのだろうか。
…普段は人を警戒して簡単には付いて行かないものだけれど、スーダン人が助けてくれるなら「ただの親切なんだろうなー」と無防備に付いて行ってしまう。
アメリカの敵国であるスーダンに入国してしまった私は、アメリカに入るのが少し大変になってしまう。
ESTAを登録すればアメリカには簡単に入国できるのに、スーダンに行った私は観光ビザを取らなければいけない。
その観光ビザも、高額な上に面接を受ける必要があり、ちょっと面倒。
だから、スーダンを避ける人も多い。
だけど、そんな人種差別する国はね、「じゃあ別に行かなくてもいいよ」と思うのだ。
スーダン大好き…♡
スーダン旅の記事一覧はこちら>>スーダン記事一覧
3ヵ国目|エチオピア -Ethiopia-

アフリカ大陸縦断旅3ヵ国目、エチオピア。
大晦日に、スーダンから陸路で国境を越えて入国。
大晦日に国境越えをするなんて、後にも先にもこれっきりだろうな。
エチオピアは、「世界三大うざい国」と言われているインド・エジプト・モロッコを差し置いての、「世界一うざい国」と言われている。
こんなクレイジーな国を、私は他に知らない。
「差別」と「セクハラ」を受けまくり、限界まで打ちのめされてしまった。
エチオピアに入国してわずか2日目に、エチオピアが大嫌いになってしまった。
スリ未遂にも逢ったし、変な男に道を塞がれて間一髪のところで、地元の青年に救ってもらった。(←優しい人もいる)
子供が石を投げてくるし、私の持ち物を引っ張って奪おうとしてきたりする。
他にも、細かなトラブルは数知れず…。
私はこの国とは、すこぶる相性が悪かったみたい。
スーダンとは対照的に「観光資源に恵まれている国」で、行きたいところは沢山あったのだけど、耐え切れずに僅か12日間でケニアへ逃げる。
私が唯一、その文化(?)に順応できずに敗北した国。
エチオピア旅の記事一覧はこちら>>エチオピア記事一覧
4ヵ国目|ケニア -Kenya-

アフリカ大陸縦断旅4ヵ国目、ケニア。
ハクナマタタ♪
…って、映画の中で聞いた言葉を、実際に生きた言語として使われると、なんだか不思議な気持ち。
ライオンキングのスワヒリ語は、ここでは母語なのだ。
・・・
「凶悪都市」と言われているケニアの首都ナイロビは、売店の店員とも鉄格子越しにやりとりをするという徹底した防犯ぶり。
だけど、その警戒具合や事前のイメージとは違って、ケニア人はとてもフレンドリーで親切な人が多かった。
たぶん貧しい人たちが、生きる為に仕方なく犯罪に手を染めざるを得ないんじゃないかな。
野生王国のイメージが強いけど、「人」も素晴らしいケニア。
世界屈指のスラム街「キベラスラム」では、私より貧しいはずの住民たちが、飲み物や食べ物を振舞ってくれた。
私に、「アッキーニ」というケニアネームを名付けてくれた。
スワヒリ語で、「早朝」という意味だって。
エチオピアで限りなく0に近いところまで落ちた私のメンタルHPは、ここケニアで完全復活を果たす。
ケニアは、私の大好きな国のひとつ…♡
ケニア旅の記事一覧はこちら>>ケニア記事一覧
5ヵ国目|タンザニア -Tanzania-

アフリカ大陸縦断旅5ヵ国目、タンザニア。
アフリカ大陸最高峰の「キリマンジャロ」の登山に挑戦。
(…というか、タンザニアではキリマンジャロ登山くらいしかしていない)
キリマンジャロの標高は5,895m。
ここで、人生最高到達地点を無事に更新。
ガイドに不満タラタラだったり、アタック日は高山病でフラフラになりながらも、なんとか登頂できた。
もう二度と登りたくはないけれど、人生のうちでたった1度、ここに挑戦できて良かったと思う。
タンザニア旅の記事一覧はこちら>>タンザニア記事一覧
6ヵ国目|ザンビア -Zambia-

アフリカ大陸縦断旅6ヵ国目、ザンビア。
ここからは、南部アフリカ諸国に突入。
今まで通って来た北~東アフリカ諸国とはまるで雰囲気の違う…先進的な一面を持つ国。
大きなショッピングモールに、綺麗な道路。
1泊1,000円の安宿でさえ、プールサイドやお洒落なバーがある。
だけどエリアによっては、雑多で治安の悪そうな場所もある。
強引に腕を引っ張られたり、物乞いが走って追いかけてきたり。。
ザンビアの1番のハイライトは、「世界三大瀑布・ビクトリアの滝」。
物凄い轟音で、滝つぼに落ちた水が吹きあがって、全身に降りかかる。
雨具必須!
大雨季は、水しぶきが凄すぎて滝がほとんど見えないんだって。
人生で一番多くの虹を見た。
橋の真ん中で、「丸い虹の中心に立つ!」という貴重な体験もできたよ…☆
ザンビア旅の記事一覧はこちら>>ザンビア記事一覧
7ヵ国目|ボツワナ -Botswana-

アフリカ大陸縦断旅7ヵ国目、ボツワナ。
ここから、癖の強すぎるロシア人のおじさんと、その癖を全く気にしない飄々(ひょうひょう)としたタイプの日本人青年との、奇妙な3人旅が始まる。
人見知りでコミュ障の私に、旅の過程で仲間ができるという…RPG的なイベント発生だ。
入国初日は、象の生息数世界一の「チョベ国立公園」でボートサファリ。
途中で嵐の様な大雨に遭い…川の中にはワニがたくさん生息しているので、転覆したら大変!
大きいボートに救出されて避難。
次の国への移動で寄った町々は、のんびりとしていて、人々も穏やかで優しい。
ボツワナは、とても過ごしやすい国…★
ボツワナ旅の記事一覧はこちら>>ボツワナ記事一覧
8ヵ国目|ナミビア -Namibia-

アフリカ大陸縦断旅8ヵ国目、ナミビア。
世界最古の砂漠「ナミブ砂漠」を目的に訪問。
ツアーやレンタカーでの砂漠の名所めぐりが見どころなのだけど、予算と人数の関係で断念。
その代わりに、砂漠をクアッドという乗り物で疾走するというアクティビティを楽しむ事ができた。
砂漠のすぐ近くでは、人生で初「大西洋」を拝む。
エジプトから遥々旅をしてきて、ついに大西洋に出る…なんだか、感慨深い気持ちになった。
ナミビアの街並みは、お洒落で西洋的。
とぉ~っても快適になった反面、今までの様な「アフリカらしさ」が感じられない事に寂しさを覚える。
私のアフリカ旅は、ここで終わったのだと実感。
ナミビア旅の記事一覧はこちら>>ナミビア記事一覧
9ヵ国目|南アフリカ共和国 -South Africa-

アフリカ大陸縦断旅9ヵ国目、南アフリカ共和国。
エジプトから遥々目指して来たゴールの国。
アフリカ大陸縦断旅のゴールとして定めていた「喜望峰」にも無事に到達!
ケープタウンでは、久々に観光三昧の日々を過ごしたり、少し沈没を経験してみたり。
南アフリカでは、ほんの30年前まで、アパルトヘイト(人種隔離政策)と呼ばれる、白人による黒人差別が合法的に行われていた。
南アフリカの人口のたった2割の白人が、元々ここで暮らしていた黒人たちを支配していたのだ。
その影響は、30年経った今でも残っている様に感じた。
そんな、観光スポットに溢れていて「楽しい」反面、「闇」の部分も色濃く残る、複雑な国だった。
南アフリカ旅の記事一覧はこちら>>南アフリカ記事一覧
10ヵ国目|レソト -Lesotho-

アフリカ大陸縦断旅10ヵ国目、レソト。
全土の標高が1,400m以上ある高山の国、レソト王国。
「天空の王国」「アフリカのスイス」の異名に恥じない、素晴らしい絶景の宝庫だった。
絶景の中を歩くポニートレッキングや、渓谷の向こう側から昇る朝日など…感動の連続。
そんな素晴らしい絶景もさることながら、毎晩ローカルバーに通いつめ、ローカルたちのビリヤードを観戦したり、一緒にプレイしたりする日々も楽しかった。
ビリヤードくらいしか娯楽のない村では、昼間に会った面々が、夜に大集合する。
片手で軽々とプレイをしてしまうくらい、彼等のビリヤードの腕はプロ級だった。
ほとんどの場合、消灯時間が22:00。
村全体が暗闇に包まれるので、星空がとても綺麗。
Wi-Fi環境も良くないので、世間を忘れて自然を感じるひと時を過ごす事ができた。
レソトも、私の大好きな国のひとつ…♡
レソト旅の記事一覧はこちら>>レソト記事一覧
まとめ
約3ヵ月間、10ヵ国の縦断旅。
楽しい思いもしたし、辛かったり悔しい思いもした。
だけど、「来なきゃよかった」とは1度も思わなかったし、もっと他のアフリカの国々も見てみたいなと思う気持ちが強まったかな。
「アフリカ」と一言で言っても、広大な大地に55ヵ国(西サハラを含む)もの国がある。
気候も風土も、文化も言語も、人種も宗教も…地域によってまるで違う。
当然だけど。
アフリカに来る前は、もっと「深い旅」をしている自分を想像していたけれど、結果は「上澄みだけをなぞる旅」になってしまった。
私はアフリカの国々に触れる事はできたけれど、知る事ができたとは自信を持っては言えないかな。。
それが、この旅で残念だった事のひとつ。
私が訪れたのは、55ヵ国の内のたった10ヵ国。
今後新たな国(南米とか)に行くよりも、アフリカの他の国々を見てみたいなと思う。
今回のアフリカ旅では、インド旅なんかよりも遥かにイライラしたり怒ったりする機会が多かった。
それも、この旅で残念だった事のひとつ。
もっと寛大な心を手に入れて、そしていつかまた再訪問させて頂けたら幸いでございます。
如何でしょうか。
もちろんこの先の部分も興味ありますが(笑)自分のように途中から読み始める読者等にとってもありがたい部分もあると思うのでこれはこれで悪くないと思ってます。
また「国を知る」とは何かというのも非常に難しい問題だと思います。国に関する要素も多いですし、国民の多様性も例外なく大きいため、どういう人に会うかという運で、知った結果もかなり変わりうるのかなと。
ただ、ちせ様のアフリカについての知識欲が、これからの人生へのモチベにつながっていく可能性は高いと思っているので、その一つの成果としてのブログのこれからにも期待してます!
NKさま
いつもコメントを頂きましてありがとうございます。
この先に興味を持ってくださる読者様がおひとりいらっしゃったとは…!笑
嬉しいです、ありがとうございます。
「国を知る」とは何か…その様に考えてみれば、確かに難しい問題ですね。
言われてみれば、生まれ育った「日本」の事でさえ、「知っている」とは言えない気がしてきました。
私が運悪く嫌な思いばかりしたあの国も、他の誰かからみれば大好きな国になるわけですし…少し触れた事により「知ったかぶりの頭でっかち」にならない様に気を付けたいと思います。
今後しばらくは「アフリカのまとめ記事」が続くかと思いますし、ご興味のないトピックもあるかと思いますが、お気が向きました際にまた覗いて頂けると嬉しいです!