ハルツーム(スーダン)-Khartoum-
特にハルツームに用事があったわけでもなく、ただ「スーダンの首都ってどんなもんでしょ?」と思って来ただけだから、今日は早々に次の町に行ってもよいのだけど。
だけどせっかくだから、1日この都市を歩いてみよう。
ハルツームで行わなければならないと噂の「外国人登録」も、何故か国境で済んでしまったし。
▼前回のお話し▼
カリーマから、スーダンの首都ハルツームへ!バスで8時間半の道のり
青ナイルと白ナイルの合流地点へ
エチオピアのタナ湖から流れてくる「青ナイル」とウガンダ・タンザニア国境にあるビクトリア湖から流れてくる「白ナイル」が合流して、1本のナイル川になるらしい。
その合流地点が、ここハルツームにあるというのだ。
歩いて行けるみたいなので、行ってみる。
改めて、首都ハルツームの様子を見ながら歩く。
首都だけど、これが首都か~といった感じの可愛らしいレベルの首都だ。
ゴミもたくさん落ちているし。
何やら近代的な建物もあるけど。
40分程で、「青ナイル」に到着。
青い…うん、青いね。
あの橋を渡って、中州の町に入るのだ。
橋の上からは、川の中の泥島に施されたアートが拝める。
わざわざボートで渡って書いたのかな。
中州の町は、中州なのに「しっかりと町」だった。
中州の町を、黙々と歩く。
結構遠い…疲れたな。
1時間ほど歩くと、町はのどかな農村に変わった。
私の地図アプリは、この先を示しているのだけど。
え?思いっきり人の畑…。
というか、これは「道」なのか!?
でも、ここしかなさそうなので行ってみる。
途中で、ヤギたちに道をふさがれる。
ごめんよ~、と脇を通って通過。
いや、これは「道」じゃないでしょー。
通っちゃっていいのかな?
…と思っていたら、農作業をしていた住民が近づいてきた!
やばい!怒られるか!?
その住民は、私にアラビア語で話しかけながら、笑顔で握手を求めて来た。
ホッ…。よかった。
そして、「ミヤミヤ?」と聞いてきたので、「いえ~す♪ミヤミヤ♪」と親指を立てて答えたら、嬉しそうにされた。
あ、正解のリアクションだったみたいだ。
よかった。
住民のお許しも出たので、堂々と先に進む。
というか、ミヤミヤって何だろうか?
後で調べたら、「グッド!」みたいな意味だった。
しばらく、道なき道を歩いていたら、「白ナイル」に突き当たった。
…白いね!
これは泥…いや、白いよ!うん。
この先で、「白ナイル」と「青ナイル」が合流しているはずなんだ。
もう、わずか数メートル先なはずなんだ。
だけど、こんな道は、さすがに歩けないよ。
え?無理だよね?
私は只のツーリスト。冒険家ではないのだ。
青ナイル側にも行ってみたけど、やっぱり無理だ。
地図アプリには、「展望マーク」が付いているんだけどな。
ここは別に、観光スポットでも何でもないんだね。
そうだよね、普通に住民の農作業空間を通って来るくらいなんだから。
害獣除けなのか、棘の木があちこちに生えているし。
この先で、遥か異国から来た「青ナイル」と「白ナイル」が合流して、ナイル川になるのかー。
そして、そのナイル川が、エジプトまで注がれているのかー。
と、頑張って頭の中で想像をして、すぐ目の前にあるはずの実物を見ずして来た道を戻る。
はぁぁ…。
頑張って2時間半も歩いたのにな。
そして農村地帯を抜けて町エリアに出る。
そこで最初に見つけたトゥクトゥクに、迷わず乗り込む。
もう疲れたもん。
運転手はアラビア語しか話せないみたいなので、さきほど撮った橋の写真を見せる。
金額は、100ポンド(約132円)という事だ。
金額は、運転手が持っている紙幣を見せてもらい、100ポンドと判明。
そして、橋に到着。
ここからは、宿の方面に向かって再び歩く。
スーダンのショッピングモールに癒される
途中で、スーダンにしては珍しい「ショッピングモール」に着く。
もう疲れたしさ、ちょっとお金かかってもいいから「近代的な」遊びをしようか。
モールに入ってすぐのところに、「アイスクリーム屋さん」があった。
見ていたら、なんと試食をさせてくれた。
ミディアムを頼んだら、なんとアイスを3種類も入れてくれた。
パイナップルと、ストロベリーと、チョコチップ。
70ポンド(約92円)。
う~ん。
アイス1つで、こんなに嬉しい気持ちになるなんて。
日本だったら、こんなのどこにでもあるのにね。
当たり前だったことが、ここではとても有難い。
そしてフードコートでピザを注文。
280ポンド(約369円)。
スーダンにしては、高い食事になる。
スーダンでピザって…全くスーダンらしくない食事だ。
ただ、「ピザは皆で頼んでシェアをする」という文化で育った私には、丸々1枚は多すぎた。
「近代的な遊びがしたい」という欲求を満たすためだけに、食べ物を残してしまったよ。
よくないね。
ここは首都だけれど、ショッピングモールの前は穴ぼこだらけの整備されていない道。
まだまだ、インフラが整っていない国なんだな。
スーダンの夜|ハルツームの夕食
夜は、昨日「牛」を食べたお店で、今日は「チキン」を注文。
スーダンは、焼き物のお店がたくさんあるから嬉しい。
英語が話せるらしい店員が、話しかけて来た。
「どこから来たの?中国?」と聞くので、「日本です」と答えたら、とても喜ばれた。
「日本は大好きさ!日本人は、とても親切だからね」って。
親切の塊みたいなスーダン人に、「日本人は親切」だなんて言われたら、なんだか嬉しいね。
彼が今まで出会って来た日本人が、いい人だったんだろう。
国の印象って、「人」で決まるんだ。
アラビア語しか話せないらしい客2人組が、グーグル翻訳を使って話しかけてくる。
「一人旅なのですか?」
「はい」
「僕たちも、あなたの旅に同行してもいいですか?」
「いいえ、私は明日にはハルツームを去るのです。」
(たぶん、「いいえ」しか伝わってないと思うけど。)
「電話番号を、教えてもらえますか?」
「いいえ、私はスーダンの電話番号を持っていません」
(これも、「いいえ」しか伝わってないと思うけど。)
スーダン人、優しいんだけどさ。
こうやってナンパ?してきたり、時にはプロポーズしてきたりと、ちょっと軽いよね。
▼次回のお話し▼
スーダンで1番ウザい場所?のミナバリーバス乗り場から、カッサラへ