パンボチェ(Pangboche)3930m
今日は、富士山(3776m)より標高の高いティンボチェ(3860m)という町を目指す。
ナムチェとの標高差は420m。
…それってどれくらいだろう。
昨日の体調の不安は解消されていた。
ナムチェ(3440m)→ティンボチェ(3860m)
絶景を横目に、7:30頃出発。
真っすぐな道を、ひたすら歩く。
既に雲より高いところにいるんだなー。
とにかく、目の前には絶景。
そして道が水平に伸びているのがわかる。
朝は寒くてベッドから中々出られなかったのに、外を歩いていると暑い。
だけどたまに吹く風が、たまらなく心地よい。
トレッキング道に、突如お土産コーナーが出現。
こんなところでアクセサリーが欲しくなることなんてないと思うけど…帽子なら欲しい人いるかも?
歩き始めて1時間30分後、道が三方向に分かれる。
- 左:クムジュン
(寄り道/病院がある) - 真ん中:ゴーキョ
- 右:カラ・パタール
カラ・パタールが最も人気で、私が見た限りは全員が右へ進んでいった。
私は当初、ゴーキョに行ってからカラ・パタールに行く計画でいた。
カトマンズの旅行会社のナラヤンが、そう勧めたから。
だけどここまでで出会った両方に行く人の全員が、先にカラ・パタールに行くと言っていた。
私が愛用しているガイドブックも、先にカラ・パタールに行くことが前提のような書き方をしている。
これは、多数決の原理で私もカラ・パタールから攻めた方がよいのではないかな。
…と数日間考えた末、私も皆に倣う事にした。
という事で、私も右の道へ入る。
右の道は素晴らしかった。
絶景を横目に歩くことができるから、こちらを先に行く人が多いのかな。
今日は標高を420mも上げる予定なのに、なかなか登りにならないなー。
…と思っていたら、むしろいつの間にか下りになっていた。
どんどん下る。
下った分登らなければいけないから凄く嫌なんですけどー。
10:00頃、ようやく下りが終った。
なんと200mも下ってしまった。
ここから、620mも登らなければならない。
だけど景色が美しすぎるから、全然苦痛ではない。
高山病予防の為に、ゆっくりゆっくりと歩く。
それはもう、嫌味なほどに。
歩き始めてから4時間後の11:40頃、ティンボチェの町に着いた。
あんなにゆっくり歩いたのに、まさか午前中に着くとは。
ティンボチェ(3860m)の宿探し
ティンボチェにはゴンパや寺院があって、少し登れば絶景スポットもあるというので楽しみにしていた。
なのに、ディネスが町からどんどん離れて歩いて行く。
「どこに行くの!?」と問い詰めると、
「こっちも同じティンボチェの町だからこっちに行こう」と。
まぁ、少しくらいなら荷物置いてから戻ればいいか…と思っていたのだけど、そこのエリアは全て満室。
また少し離れたエリアに行くも、満室。
そんな事を何度か繰り返しているうちに、メインエリアからだいぶ離れてしまった。
観光したかったのにーーーー!
しかし、昨日T子さんも言っていたな。
この時期はハイシーズンだから予約しないと厳しいって。
ティンボチェのはずれまで来てしまった。
ここまで1件も空室なし。
ティンボチェ(3860m)→パンボチェ(3930m)
仕方がないので、更に標高が70mほど高いところにある、パンボチェという町を目指すことになった。
空いている宿を探すことに集中して呼吸が乱れてしまったからか、少し頭が痛い。
深呼吸しながら慎重に歩く。
美しい渓谷の中を歩いていると、ティンボチェで観光ができなくなった悲しみが癒えてゆく。
少し赤く色づいている木なんかもある。紅葉しているのかな。
分かれ道、絶対に右の方が楽なんだけど、私は半分意地になりながら左の道に入る。
マニ石を横切るときは時計回りがシェルパのマナー。
平地が石垣で細かく区分されている。
どうやらここがパンボチェの様だ。
山間にある、美しい町。
疲れたし頭も痛いから、一番手前の宿に決めた。
少女が出迎えてくれた。
角部屋をあてがってくれたから、陽の力で暖まっている。
窓の一つは西を向いている。
綺麗な夕日が見れるといいな。
頭痛を癒すために横になる。起きても治らない。
外の空気を吸いに行くも、寒くて早々に退散。
曇ってしまって、夕日もみられなかった。。。
このトレッキングを始めた時は、「無理をせずに行けるところまで行こう」と考えていた。
だけど、「富士山より標高の高い地点までは行きたいな」と。
その目標を、本日無事に達成した。
明日は、標高4410mのディンボチェという町に行く。
標高4000m越えって…一体なんなんだ。
私がそんな地点に立てるのかな。
頭も痛いし、不安しかないんだけど。
ナムチェ(Namche)3440m
↓(4時間)
ティンボチ(Tengboche)3860m
↓(2時間)
パンボチェ(Pangboche)3930m