マレアレア(レソト) -Malealea-
「レソト王国」にある小さな村、マレアレア。
南アフリカ共和国のケープタウンから、約24時間かけてやって来た。
レソト王国は、全土が標高1400m以上もあるという高地の国。
ここマレアレアの標高は、約1800m。
マレアレアへは、そんな高地でのポニートレッキングが目的で来たのだけど、今日は朝から雨空。
ポニートレッキングは、明日にしよう。
▼前回のお話し▼
【陸路国境越え】南アフリカの小国レソト王国へ!マセル国境を越えて(ケープタウン→マレアレア)
のどかなマレアレアの村を散策
お昼に天気が回復したので、付近を散策。
宿のレセプション前から見える風景が、既に絶景。
眼下に広がる、広大な大自然。
ポニートレッキングは、さぞかし素晴らしいんだろうな。
しばしハンモックに揺られながら、この絶景を堪能する。
宿泊中のマレアレア・ロッジ(Malealea Lodge)を出ると、いくつかの売店や食堂がある。
それらを過ぎるとすぐに、何もないのどかな道に出る。
ここが観光地であるという事が驚き。
全く観光客スレしていない村、マレアレア。
裸足で駆け巡る子どもたちが、無邪気に付いてくる。
村の子供たち全員が、幼馴染になるのかな。
マレアレアの売店と食堂
宿泊中のマレアレア・ロッジから出なくとも、問題なく過ごす事ができる。
水やジュースはもちろん、ビールなどの酒類も買えるし、レストランやバーもある。
ビリヤードや卓球もできる。
欧米人観光客がたくさん宿泊しているけれど、彼等は施設内から出ている様子がない。
だけどロッジの外へ出れば、ローカルな売店や食堂も少しだけある。
そっちの方が、私は楽しい。
ローカルな売店では、玉ねぎやトマトや卵など、食材も手に入る。
パスタやラーメン、缶詰もある。
私たちは滞在中、売店で食材を買って宿のキッチンで自炊をしていた。
バラックがずらりと並んでいるのだけど、これらの1つ1つも売店や食堂。
だけど、全部が開いているわけではない…。
「ファーストフード」と書かれたお店もある。
ここで、「パパ」というローカルフードを注文。
「レソトでは、ぜひパパを食べてね!」と、昨日のミニバス移動中に、おばちゃんに熱烈にオススメされていたのだ。
パパは、トウモロコシを原料にした、白くてモチモチした食べ物。
レソト人にとっての主食で、日本人にとってのお米の様な存在かな。
チキンや野菜などのおかずに、添えられている。
これは…ケニアの「ウガリ」やザンビアの「シーマ」とほぼ同じものかな?
不味いわけではないのだけど、淡白すぎて…数口で飽きてしまう味。
ゴメンナサイ。。
写真のプレートは、60ポンド(約450円)。
チキン抜きなら、もう少し安い。
この食堂では、後日のランチでもフライドポテトなどを注文。
22ランド(約165円)。
マレアレアのローカルバーに入り浸る
マレアレア・ロッジを出てすぐのところに、ローカルバーがある。
「バー」とは言っても、バーテンさんがいてカクテルを出してくれる様な、私たちがイメージするお洒落なところではない。
薄暗い店内。
お洒落な「あえて」の薄暗さではなくて、単に「電気が弱い」がゆえの薄暗さ。
奥のカウンターで、ワインやウィスキーなどが瓶ごと売っている。
お店の真ん中に、ででんっとビリヤード台が鎮座する。
客は皆、ビリヤードや賭けトランプに興じている。
そんな場所。
私はこのローカルバーにハマってしまって…3夜連続で通ってしまった。
マレアレア・ロッジには多くの欧米人が宿泊しているものの、彼等はこんなローカルなバーには決して来ない。
ロッジ内にあるお洒落なバーで、優雅に過ごしている。
まずそれが、このローカルバーのいいところ。
観光客の陰を1ミリも感じず…彼らレソト人の夜の過ごし方を、独占して堪能できるのだ。
そして、そんな中で完全に浮いている私たち異邦人に対して、丁度いい距離間で接してくれる。
グイグイと興味津々で話しかけてくるでもなく(たまにそういう人もいるけど)、彼等は彼等の普段通りのペースで楽しんでいるのだ。
それを、奥のボロボロのソファーに座って、邪魔しないように見学させてもらう。
トランプが気になって近づいてみると、「興味あるの?見ていっていいよ♪」と受け入れてくれる。
ビリヤードに誘ってもらって、一緒にプレイしたりもした。
私が下手過ぎるという事を差し置いても、彼等のビリヤードの腕前は、天下一品。
世界大会があれば、優勝できるんじゃないのかな。
もうね、慣れ過ぎていて…片手でプレイしているほど。
それもそのはず。
この村の娯楽施設なんて、このバーくらいのものだ。
彼等は相応の年頃になれば、毎日毎日このバーに通ってビリヤードに興じるのだ。
そりゃあ、うまくもなるよね。
そして、マレアレア・ロッジで掃除をしていた人、トレッキングのガイドをしていた人、ランチを食べた食堂の人…昼間に会った顔ぶれが、夜にここで勢ぞろいする。
村中の男たち全員が、毎晩集合しているんじゃないの?と思う程。
そんな、レソトの山奥にある小さな村の、小さなバーで過ごす夜。
マレアレア・ロッジでの過ごし方
ローカルバーを堪能した後は、シャワーを浴びて夕食を作る。
この宿は22:00が消灯時間なので、それまでに済ませなければいけない。
レソトはどの村でも、夜22:00になると強制的に電気を消される場合が多い。
ここは、標高1,800mの高地で、今の季節は秋の始まり。(南半球なので日本と逆)
夜は既に肌寒い季節で…シャワー室は屋外にあるのだけど、温かいお湯が出るのがありがたい。
だけど部屋にコンセントがないので、髪の毛は自然乾燥。
レセプションのコンセントを使わせてもらえるので、充電などは可能。
レセプションが閉まる前に回収するのを忘れずに!
食堂には暖炉があって…寒い夜を過ごすのには、とても嬉しい。
外の売店で簡単な野菜類や卵、缶詰なんかを買う事ができる。
肉はないけど、缶詰のスパムで対応。
昼間の内に買い物を済ませておき、夜にパスタやラーメンを作って食べる。
そうすれば、1人200~300円で済ませられる。
マレアレア・ロッジにもレストランはあるけれど…恐らくバックパッカーには贅沢な値段だ。(たぶん)
マレアレア・ロッジでは、Wi-Fiが有料。
1日10メガくらいまでは無料だけど…少し調べ物をすればすぐに終わる量なので、緊急用に取っておきたい。
…という事なので、ダラダラとネットサーフィンをする事もなく。
22:00には電気も消える事だし、強制的に早寝早起きの生活となる。
大自然の中で夜更かし朝寝坊なんて、なんか変だしね。
朝は雨が降っていて、昼間もどんよりとしていた今日。
夜には、すっかり雲がなくなっていた。
消灯時間が過ぎれば、辺りは闇の中。
静かなアフリカの辺境の夜。
標高1800mでひんやりと澄み切った空気の中で見上げる星空は、忘れられない程にキレイ。
▼次回のお話し▼
アフリカのスイス!レソト王国マレアレアで、ポニートレッキングを堪能