ー世界はきっと、美しいー
03.インド -India-

【ブージ観光】穏やかなる1日 ~異色のアジアンは注目の的~

【インド周遊記】2018/01/03

ブージ(Bhuj)

朝からインド料理は重たいので、カフェでトーストでも食べたいと思いメインロードへ行く。

あぁ、だけどこの町には、そんなメニューがありそうなお店はなさそうだ。

とりあえず、チャイを一杯。

 

ブージ|のんびり観光の1日

街を彷徨っていると、たくさんの人が挨拶をしてくれる。
子どもたちは元気よく何度も、女性は少し照れてはにかみながら。

あぁ、平和なブージの朝。

ハミルサール湖(Hamirsar Lake)

湖に着いた。

1819年に造られた人工湖。

ジャイサルメールのガディサール湖も人工湖だった。

西インドは砂漠の国。
やっぱり水はとても貴重で、貯水の為に人工で造るのが主流なのかな。

もうここまで来たら、朝食は諦めて先に観光をしてしまおう。

という事で、この湖を越えた先にある宮殿を目指す。

シャラド・バウグ宮殿(Sharad Baug Palace)

宮殿のゲートに向かう途中の小道で、インド人カップルに声を掛けられる。
女性が、私と一緒に写真を撮りたい様だ。

男性の方がカメラマンとなって、2ショット写真をパシャリ。

こういう事って、実は今までも何回かあって。
成人男性からの申し出は断っているけれど、女性や子供からの申し出はお受けする様にしている。

なんで私なんぞと写真を撮りたいのか、全く気持ちは理解できないのだけどね。
欧米人やアフリカ人ならともかく…同じアジアン同士なのにな。そんなに違うかな?

だけど、一緒に写真を撮るだけでとっても喜んでくれるのだから、こちらまで嬉しい気持ちになる。

最初の頃は、慣れなくて少し戸惑ったりもした。
だけど逡巡している私に、「お願い…!」って歎願する彼女の瞳を見たら…断れないよね。

ジョードプルで、成人男性と写真を撮る欧米人女性を見かけた。
彼女は彼に愛想を向ける事はせず、クールにさらっと撮らせてあげていた。

私とはまるで真逆の対応。
私は、愛想は向けても写真は撮らない。
写真くらい撮ってあげてもいいのかな、どうなのかなと、最近迷い中。

カップルと別れたあと、道端に座っている男性にチケット代を請求される。

えー?チケットオフィスにもカウンターにもまるで見えない。
最初は物乞いかと思ったくらいだよ。

道端に座って手を差し出してくるこの男が、正規のチケットを売っているって??

「ここがチケットカウンターなの?」と一応聞いてみる。

しかし男は、値段の説明らしきものをするばかり。

この国ではないけれど…たしかタイ王国に行った時に、こんなシチュエーションの注意書きがあったのを思い出す。
こうやって、正規のチケットカウンターの手前で料金を請求する「偽物」に注意しましょうと。

ゲートまで行ってみて聞いてみようと思い素通りしようとするも、彼は穏やかにお金の請求を続ける。

私はもう一度聞く。

「ここがチケットカウンターなの?」
「ゲートで確認してきたいんだけど」

すると、「ノー、イングリッシュ」と言われる。
私も、「ノー、ヒンディー」と言い返す。

別に言い合いをしているわけではなく、穏やかな雰囲気。
きっと彼は悪人ではないんだろうなと思ったし、騙されても少額の事だ。

諦めて、100ルピー(180円)札を渡してみると、30ルピーのお釣りを返された。
どうやら金額は、カメラ持ち込み料と合わせて70ルピー(126円)だった様だ。
チケットらしき紙切れを2枚渡された。

可愛いアーチをくぐる。

チケットカウンターらしきものもなく、普通に庭園に入ってしまった。

目の前の建物に近づいてみる。
私は、さきほど受け取った紙切れを提示する。

どうやら先ほどの男は、正規のチケット売りだった様だ。

いや~せめてシートくらい敷いて座ろうよ~。苦笑

シャラド・バウグ宮殿

1991年にイギリスで亡くなったブージ最後のマハーラーオ、マンダシンの館。

マハーラーオとは、マハラジャの事。
つまりブージの王だった人。

イギリスからの独立前、イギリス領インド帝国には600以上の藩王国があって、それぞれに統治者がいたのだとか。

この中は、写真撮影禁止。

マハーラーオが生前に使用していたものが展示されている。
シルバーの食器や置物がとても多い。

そして壁のいたるところにタイガーの首が飾られていたり、タイガーそのものが部屋の中央に置かれていたりする。
タイガーを仕留めた時の写真や、なんと象を仕留めた時の写真まで展示されていた。

なんというか…彼の「自己顕示欲」の強さを感じさせられる宮殿だ。
「王」って、そういうものなのかな?

この建物の近くには、こっちの方が立派なんじゃないのかなと思える建物があった。
中には入れなくて外観だけ。

そしてこの建物が何なのかは、私にはわからない。

チケット売りは「ノー、イングリッシュ」だし、ここは外国人観光客が頻繁に訪れる場所ではないんだろうな。

うん、楽しかった。
素朴で穏やかな宮殿見学。

 

スワーミナーラーヤン寺院(Shree Swaminarayan Temple)

次に向かったのは、スワーミナーラーヤン寺院。
白大理石の、巨大で立派な寺院。

先ほどのシャラド・バウグ宮殿とは打って変わって、多くのインド人観光客で賑わっている。
靴を脱いで、寺院内を見学する。

時間的な問題なのか、何かが展示されているらしい小窓が次々に閉められていく。
お祈りしていた人がいたから、何かの偶像が置かれているんだと思う。

建物だけでも、とても立派なのだけど。

ベンチに座って、次はどこに行こうかと考える。
すると、おばあさんが私の隣に座って話しかけてくる。

「ネパリ??」

え??笑
ネパリですって??笑

久々に聞いたネパリとう言葉に懐かしさを感じつつ、彼女の意図がわからず対応に困る。

おばあさんは、娘さんに「イングリッシュがうんたらかんたら」と、何やら通訳を依頼する。
娘さんは私に出身を聞いて、おばあさんに伝えた。

「彼女はジャパニだよ!」

あぁ、私がどこの国の人間かが気になったのか。
それにしても、ネパリだなんて…笑

そうそう、これはケニー先生に教えてもらった事。

「ネパリ」はヒンディー語。
英語では「ネパリーズ」と言うらしい。

ヒマラヤ日記の添削をお願いしていた時に、私が書いた「ネパリ」の表記を直そうとしたケニー。

私は「でもネパール人が”ネパリ”と言っていたよ。ネパリウェイ、ネパリティー、ネパリミュージックって」と伝えた。

そうしたら、ネパリはヒンディー語だよと教えてくれた。

ちなみに、ジャパニーズはヒンディー語で「ジャパニ」だとも教えてくれた。
そういえば、私の事を皆「ジャパニ」と呼んでいたっけ。

彼女たちに別れを告げて、街の方へ戻る。

この街には、映画館もあるみたいだ。

インド映画って、凄く長いらしい。休憩を挟みながら3時間くらい?
興味はあるけど…一人だと入りにくいね。

インド料理屋で、白昼堂々と「手」を使ってみる 

朝ご飯を食べ損ねたので、ランチを食べよう。

ローカルで賑わう食堂の店員が、ハローと挨拶をしてきたので近寄ってみる。

だけどメニュー表記がヒンディー語。
しかも店員もあまり英語が話せない。

本当にこの町の人って…営利目的で声をかけたのではなく、純粋にただの挨拶だったんだ。

裏のレストランに連れていかれる。

こんな対応って、予想外。

例えばバラナシの人だったら、言葉が通じなくてもジェスチャーや単語だけで何かしら提供してくれる。

だけどこの町の人は、「何か食べたいのに言葉が通じない可哀そうな外国人」を、親切にレストランまで導いてくれるんだね。

正直、私はこの食堂でローカルに混ざって、「よくわからず適当に注文した謎の食べ物」を食べてみるという事をしたかったのだけど。

あぁ、だけどなんて優しいんだブージの住民。

店員に相談をして、「パニールティッカマサラ」を注文。
カレー、ライス、ナン、ラッシー、コーラで290ルピー(522円)。

ここには、ローカルしかいない。
これは…あれに挑戦するチャンスじゃないか。

そう、ジャイサルメールの砂漠で体験した「カレーとライスを手で食べる」という食べ方。

絶妙な混ざり具合と、手にむしゃぶりついて食べるワイルドな食べ方に、とても美味しさを感じたのだ。

だけど、恥ずかしいな。
外国人が手で食べてたら変じゃないかな。

勇気が出ない私は、最初の一口目をスプーンで食べる。

だけど…期待と違う。
いや、きっとカレー自体はおいしいのだけど。

だけど何で恥ずかしいのかが不思議に思えてきた。

それって、日本に来た外国人が、

「箸でラーメン食べるの恥ずかしいから、スプーンとフォークでパスタの様にして食べたい」

なんて思うようなものじゃないのかな。

…いや、ちょっと違うか。

勇気を出して、右手を出す。

そうそう。
カレーの器とライスの器の他に、インドでは空の平皿が提供される。
これって使い道なくない?と、今までは邪魔そうに端に寄せていたのだけど。

一緒に砂漠に行ったドイツ人デニスと食事をした時に、彼がカレーとライスを適量ずつお皿に乗せて食べているのを見て、使い道を知った。
そうやって、お皿の上で少しずつ混ぜ合わせて食べるのだ。

旅再開の序盤で、それが知れてよかった。

という事で、プレートの上に乗せたカレーとライスを右手で食べる。

周りの客が私に注目している様な気がして…
店員も「なにこの外国人」という視線を向けている様な気がして…。

いや、そんなのは自意識過剰なのだけど。
でもそれくらい恥ずかしく、だけど美味しすぎて手を止める事ができなかった。

そもそもインド人、カレーはチャパティで食べる人が多いから、ライスとの食べ方がこれで正しいのかはよくわからない。

何か変じゃないかな…この食べ方でいいのかな…。

だけど、結局最後まで手で食べた。

食べ終わった頃に、器に入ったお湯が提供される。
そのお湯で、ベトベトの手を清める。
凄く有難いシステムだ。

そして観光再開。

プラグ・マハル(Prag Mahal)

入場料80ルピー(144円)

「マハル」はペルシャ語で宮殿の意味。
(え?インドでペルシャ語…?)

そういえば、かの有名な「タージ・マハル」も「マハル」と名乗っているね。

入り口で、たくさんの子供たちが列を成していたので少し待つ。
近隣の学校の生徒が遠足で来ているのか、それとも遠方の生徒が修学旅行で来ているのか。

ここで、またインド人カップルに声を掛けられる。

男性に「プラグマハルについてどれだけ知っているか」と聞かれ、正直に「あまり知らない(苦笑)」と答える。

すると、あれこれと説明をしてくれた。

彼がこのカッチ地方の王だという。

そして彼の趣味は狩猟。
狩猟の様子の写真も飾られているし、壁にその首が飾られていたりする。

あぁ、王という者はみな狩猟好きなのかしら。

部屋を出て戻ろうとすると、親切な警備員が「上に行きなさい」と促す。
そっか、上に行けるんだね。

上に行ってみると、さらに時計台の上まで登れる様になっていた。

登り切ると、そこからはブージの街並みが一望できた。

「チセ!」と声を掛けられて振り返ると、先ほどのカップルがいた。
街並みを背景に、彼女と2ショット写真を何枚か撮る。

そういえば、インドでカップルに声を掛けられて写真を撮るとき、絶対に彼女としか撮らない。
彼氏に写真を求められた事って、一度もない。

それって、やっぱり彼女に気を使っているからなのだろうか。
めちゃくちゃ優しいね、インド人彼氏って。

だけどインドの結婚システムって、色々と問題を抱えているんだ。
グルガオンの学校で、インド文化についてのエッセイを読んだから、少しだけ知っている。

長くなるし話が反れるから、ここでは省略するけれど。

景色を堪能して、すぐ隣のマハルに行く。

アーイナー・マハル(Aina Mahal)

入場料70ルピー(126円)

ここでは、インドの学生の行列に混ざって一緒に見物をする。
何やら煌びやかな世界だ。

男の子たちが、無邪気な笑顔でこちらを見てくる。
女の子たちが、はにかみながらこちらを見てくる。

難しい展示物なんかよりも、珍しい異色のアジアンの方が興味深い様だ。

エキゾチックで妖艶な彼女たちに上目遣いで見つめられると、こちらが照れてしまうよ。
私より十数年分も幼い子たちなのに。

・・・

ブージの市内観光、楽しかったな。

特別に素晴らしいものを見たわけではないのだけど、雰囲気が穏やかでとても歩きやすい。

だけど目ぼしいものは見尽くしてしまった。
明日からの自由時間は、何をしようかな。

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