無痛分娩の予定が、陣痛促進剤を2日間使っても産まれない難産。
子宮口が4センチまでしか開かず、「児頭骨盤不適合」と診断され、緊急帝王切開となった。
帝王切開自体は、麻酔のおかげで傷みもなく、また出血が止まらないなどのトラブルもなく無事に終わった。
だけど術後の痛みがね…想像を絶する痛みで、もう二度と体験したくない。
▼これまでのおはなし▼
【出産レポート(1日目)】2日がかりの無痛分娩|33時間経っても産まれない難産
【出産レポート(2日目)】分娩停止からの緊急帝王切開|児頭骨盤不適合
産後1日目|安静日、トイレトレーニング
朝、色々な管に繋がれた状態で目を覚ます。
ちょっと体を動かすだけで激痛。
この「ちょっと」ってね、大げさではなく、本当に「数ミリ」のお話なのです。
左足も、麻酔の影響か麻痺したままなので動けない。
それなのに、今日から歩く練習をするらしい。
その方が治りがいいのだとか。
動けば動くほど治りが早いから頑張ってという事だけれど、素人考えでは動かずに安静にしていた方が治るんじゃないかと思ってしまう。
そういえば、前日の夕方から一切の飲食をしていない。
喉がカラカラで、お水を勢いよく飲んでしまい、むせる。
むせるとお腹に激痛が…!
むせるのを我慢…もキツイけど、とにかくむせるのを堪える。
鼻も噛めないし、くしゃみもできない。
朝食の牛乳パックのストローを指す部分を開けるのにも苦戦。
腹筋て、普段は意識していないけれど、生活の色々な場面で使っているんだと、こんなにも実感させられるとは。
「ストローを指す部分を開ける」なんて、ほんの少しの指の筋肉しか使っていなさそうなものなのに。
痛み止めの点滴をしても痛いので、座薬を入れてもらう。
それで少しはマシに。
動いたら痛いけど、動かなければ痛くない。
尿意を感じ、トイレに挑戦しようとしたけれど、左足の麻痺と激痛のせいで立ち上がるのも困難。
助産師さんが「私に抱き着く形でつかまっていいですよ」と言ってくださったけれど、「まる2日シャワーを浴びていないので臭いです。涙」と躊躇。
気にしなくていいと言われても気になるけれど、下の世話までしてもらった関係で、今更なにを恥じる事があるのか。
管を使って尿を取る事もできるけど、痛いですよと言われ、あぁ今まで痛くなかったのは麻酔のおかげだったのかと知る。
痛いのも嫌だし、せっかく外れたものをまた付けるのも好ましくないので、午前中は諦めて午後に再挑戦する事にした。
お昼前に赤ちゃんを連れてきてもらって、赤ちゃんを眺めながらの昼食。
可愛くて、痛みも吹っ飛ぶ。
本来であれば、本日から母子同室。
同じ部屋のママさん2人が、母子同室についての説明を受けている。
私は赤子の育児どころではなく、身体の回復に集中する日なので、翌日までおあずけ。
午後、助産師さんに付き添われながら、病室の斜め向かいにあるトイレへ。
へっぴり腰で、点滴棒にしがみつきながら、なんとか済ませる。
行って帰ってくるだけで、10分以上はかかったと思う。
部屋に戻って、ベッドに登るのも激痛。
落ちた物は、もちろん拾えない。
夕方、また赤ちゃんを連れてきてもらう。
お腹が痛い中、赤ちゃん見たさで頑張って背中を起こし、少しでも近づこうとにじり寄る。
1日目は、点滴棒にしがみつきながらトイレに行けるまでにはなった。
だけど、枕もとの電気を消すのに5分くらいかかる程度には、不自由な身体。
こんな身体が永遠に続くかの様な絶望感というか、無能感。
つらい。。
産後2日目|母子同室開始
2日目は個室に移り、母子同室開始!
相変わらずお腹が痛い中、痛み止めで誤魔化しながらトイレや日常生活をこなす。
今日からシャワーを浴びて良いとの事だけれど、そんな行為はできる気がしない。
1日2回の点滴が必要な以外は、身体に付いていた全ての管から解放される。
赤ちゃんが泣いたら、あやさなきゃと必死で立ち上がって抱き上げる。
そうこうしているうちに、いつの間にか動ける様になっていた。
恐るべき、赤ちゃんパワー!
相棒の点滴棒なしで歩けるようになる。
立ち上がる瞬間や、しゃがむなどの動作は相変わらず辛いけど。
特にベッドに横たわって起き上がる動作が辛い。
寝返りも辛くて、「よし!寝返りをしよう!よっこいしょ」みたいな感じで気合を入れなければいけない。
赤ちゃんのお世話で立ったり座ったり、あちこち動いたりするのは平気なのに、自分の為の動作(冷蔵庫から物を出したり、トイレに行ったり)は、ちょっとした動作でも辛いのが不思議。
赤ちゃんのおかげで強制的にリハビリができた。
そうでなければ、「辛くて動けな~い」と、一日中ベッドで過ごしていた事だろう。
3日ぶりのシャワーは、とても気持ちが良かった。
かがむのが辛いから、脚はほとんど洗えなかったけど。
あと、トイレで大きい方を3日していないけど痛くて踏ん張れないと相談したら、下剤をもらえた。
産後3目~退院まで|日常生活を取り戻す
激痛に悶えていたのは産後2日目の途中までで、2日目に赤ちゃんのお世話が始まってからはみるみるうちに回復。
3日目からは、「座る」「立ち上がる」「起き上がる」「寝返り」以外の日常の動作は苦なくこなせる様になった。
立ち上がる瞬間は辛いけど、一度立ち上がってみれば、スタスタ歩けるのだ。
インターネットで検索したら、1ヵ月は辛いとか、数ヶ月はかかるとか…色々な意見が飛び交っていたけれど、個人差もあるんだと思う。
「動けば回復が早い」との先生の助言通り、本当に動けば動くほど回復していった。
もらった鎮痛剤も、「せっかくもらったし念の為」くらいの気持ちで飲んでいたので、なくても大丈夫なくらい。
何人かの助産師さんに、「チセさん、元気ですね」「痛みに強いですね」と驚かれたので、もしかしたら回復が早い方だったのかも?
ただ、産前の爆発した食欲が嘘だったかの様に、ご飯があまり食べられない。
普通は、帝王切開の後は流動食から徐々に慣らしていくんだって。
何故か私の病院は、手術の翌朝から普通の食事だった。
味噌汁と、少しの副菜とフルーツだけを食べる日々が、数日続いた。
退院~1ヵ月検診|ほぼ回復
自宅に戻ってからは、立ち上がる瞬間に少し違和感を感じる程度で、痛みに顔をゆがめる事などは一切なく過ごす事ができた。
1ヵ月検診の少し前に、傷口の痒みを感じたくらい。
傷口が痒かったというより、張っていたテープに被れただけだと思うけど。
そして、1ヵ月検診ではエコーで子宮の中を確認して「綺麗に治っていますね!通常の生活に戻っていいですよ」と言われる。
1ヵ月検診~産後2ヵ月|リハビリと戻らない体型
1ヵ月検診で、通常の生活に戻って良いと言われたので、なまりになまった身体をほぐすべくヨガを再開する。
とは言っても、筋力を使うパワー系のヨガではなく、ストレッチ要素強めのリラックス系のヨガから。
それでも、初回は「座ったまま腰を捻る」などの、妊娠前であれば難なくこなせていたポーズが、少し怖かったりした。
あと、腹筋を少しでも使う様なポーズも。
1週間ほどリラックス系ヨガに終始していると、腰を捻るのも多少の腹筋運動も平気になった。
なので、2週目は少し強度を上げて、動きのあるヨガを始める。
3週目は、ビリーズブートキャンプでお馴染みのビリー隊長による「優しすぎるビリーズブートキャンプ」に入隊。
妊娠前は、「令和版ビリーズブートキャンプ」という、日本人や女性でも付いていける様に構成されたプログラムをやっていたけれど、それよりも更に「優しい」内容となっている。
妊娠前なら、物足りなく感じていたであろう内容、今の私には丁度いい。
ちなみに、このビリーズブートキャンプは、LEAN BODY(リーンボディ)というサイトで入隊可能。
他にも、ヨガやピラティス、ダンササイズやボクシングなど、色々なプログラムが用意されている。
2週間無料で月々1980円。
スタジオに通うより格段に安いけれど、無料体験をせずに1年分を一括払いで申し込めば、なんと更にお安い月々480円。
ヨガスタジオに通うのを辞めて、妊娠前からお世話になっているサイト。
そんな感じでリハビリをこなしていたら、運動不足による体力や筋力の衰えは感じるものの、帝王切開による弊害はほぼ感じないまでになった。
だけど、体型がね…戻らないのだ。
産後2ヵ月で行った美容室で、「時間長いけど大丈夫ですか?妊娠されてますよね?」と言われてしまったほど。
子宮の戻りは通常1ヵ月、帝王切開で2ヵ月と言われている。
なぜ戻らないのー!
子宮は戻っているけど、付いた脂肪がたっぷり残っているだけか…??
ああ本当にご苦労様でした。
としか言えない。
sakaeさま
ありがとうございます。笑
人によってはお茶を濁すような部分も忌憚なく書かれていたので非常に参考になりました。痛みも相当あったと思いますが、ユーモアも交えながら読み手につらさを感じさせない表現はさすがだと思います。
まだしばらくは旅ブログというのは難しいかもしれませんが、これからの新ジャンルの開拓にも期待してます!
NKさま
出産、産後のリアルをありのままに綴ってしまいました。笑
早く、「息子とふたりでインド旅♪」みたいな記事が書ける事を願っています。笑