視界不良&暴風の中、北海道最高峰の旭岳(あさひだけ)登頂をなんとか果たし、しかしその先の縦走路へ足を踏み入れる事はやめて真っすぐ下山。
5合目付近には、ロープウェイでも訪れる事ができる「姿見の池遊歩道」がある。
裾合平方面を一周する事を諦めたぶん時間も余ったので、姿見周辺の池巡りを楽しむ事にした。
▼前回のおはなし▼
【大雪山系】北海道最高峰の旭岳へ!視界不良で暴風の6月下旬
姿見の池遊歩道
登山道と遊歩道の合流地点からスタート。
まずは、第5展望台。
そして、朝は何も見えなかった姿見展望台からの姿見の池。
…これでも雪に埋もれて何も分からないけど。。
雪解け後の晴れた日は、池に旭岳が映し出されて美しい風景らしい。
見たかったなー。
ここから、散策路を反時計回りに半周してロープウェイ駅(姿見駅)まで行こう。
旭岳は噴火の影響でえぐれていて、先程通って来た様な地獄谷が形成された。
春に芽吹いたお花たちが綺麗。
高山植物かな??
池自体は雪に埋もれていて、う~ん…といった感じだけれど、この散策路を歩くのが気持ち良い。
道も明瞭で平坦だから、登山道の様に努力をしなくても、この雄大な景色の恩恵にあやかれるのが素晴らしいね。
第4展望台。
この鏡池とすり鉢池は、2つ合わせて夫婦池と呼ばれている。
地熱が高いために他より早く雪解けするのだとか。
こちらがすり鉢池。
第三展望台。
第三展望台から山側を望める場所は、あるグループにより占領されていた。
ず~っと居座っている雰囲気。
何をしているかって、、、クマの撮影の様だ。
ここは騒がしいし場所もないので先に進もう。。
下界の文明の気配をまるで感じない。
永遠に山塊が続いているんじゃないかと思わせられる。
そんな中にポツンとあるのが、ロープウェイの姿見駅。
そして、晴れていれば旭岳が綺麗に望めるらしい。残念。
姿見駅の周辺には残雪があって、長靴で歩いている人もいる。
麓のビジターセンターで貸し出してくれる。
12:30、終了!
散策に要した時間は、約1時間。
違う季節に、また来たいな~。
ちなみに、この記事を書いているのが10/8。
その3日前の10/5には、ここ旭岳の5合目付近で初冠雪が記録された。
同じ大雪山系の黒岳の5合目でも同日に初冠雪。
紅葉狩りに来た観光客が、「紅葉を見に来たのに雪景色を見る事になった」と驚いていた。
大雪山の無雪期は短いのだ。
そして、その2日前の10/3には、同じ大雪山系の緑岳を半袖で歩いていたのだから、同じ土地でも天候は気まぐれなのだと感じて面白い。
ご褒美のコロッケを頬張る。
旭岳を登山する場合は、この姿見駅以降山頂までトイレはないので要注意。
裾合平へ一周しに行くと、どこかに携帯トイレブースがあるという話を聞いたけれど、定かではない。
ロープウェイに乗る。
小綺麗な観光客が皆マスクをしているのを見て、登山中だったからマスクを外していた事に気づく。
人がギュウギュウなのにノーマスクは申し訳ないなと思いながら、外を眺める。
(マスクはザックの中にあるけれど、取り出すタイミングを逃してしまった)
今朝は、こんな森林帯の中を歩いていたのか。
登ると2時間の道のりも、文明の利器に頼ればわずか数分。
紅葉の時期は、こうして上から色とりどりの風景を眺められるんだな。
ロープウェイを下りて、皆が出口に向かう中、私は吸い寄せられる様に降り口にある食堂へ。
中はガラガラ。
まぁ、観光客はこんな普通の食堂じゃなくて、もっと有名な思い出に残るレストランに行くわよね。
疲れた身体にカレーが美味しい。
私にとってはご馳走なのだ。
下界に戻ると、とても暑かった。
母からも「今日暑すぎ!」とメッセージが入っていた。
え??私は寒くてダウンや毛糸の帽子まで身に付けていましたけど???
下山後の旭岳温泉|旭岳温泉ホステル ケイズハウス北海道
下山後は、昨夜宿泊した旭岳温泉ホステル ケイズハウス北海道さんへ。
チェックアウト済みだけれど、宿泊者は無料で温泉に入って良いという嬉しいサービス。
温泉は14時からなので、それまで共有スペースで待たせてもらう。
無料サービスの紅茶をすすりながら、読書をしながら。
癒される~♪
旭岳登山の玄関口「旭岳温泉」と快適ゲストハウスでの久々ドミトリー
14時になり温泉の露天風呂で疲れを癒していると、後から入って来た女性(推定40代)とお婆さん2人組が話し始める。
女性は横浜出身で、お婆さん2人も横浜から来た観光客。
女性の夫は2年ほど旭川で単身赴任をしていて、女性もこの春移住してきたらしい。
女性は相当のホームシックに陥っていたらしく、お婆さんが横浜在住と知るや否や、泣き出してしまった。
もう嫌だと。
旭川の赴任はあと1~2年だけれど、その後は札幌に行く可能性が高くてしばらく北海道なのだと。(旦那さんは北海道出身)
帰りたいと泣いていた。
根無し草な人生を送って来た私からしたら全く共感はできない話だけれど、慣れ親しんだ土地を離れて辛いという人間がいる事は理解できる。
共感はできないけど、理解はできる。
だけどさ、親の転勤で否応なしに連れてこられた子供ならともかく、自分の意思で来た訳よね。
しかも単身赴任できる生活環境だった訳よね。(こんなに辛いなら仕事を辞めなければ良かったと後悔していたから、単身赴任を継続できる環境ではあったわけだ)
私からしたら「新天地で暮らす」という事は何でもない事で、むしろ人生の幅が広がって楽しいとすら思うけど、まぁそれは人それぞれの価値観だから良しとしよう。
解せないのは、40年以上も生きてきて「自分がその土地を離れて耐えられる人間かどうか」という事が分かっていなかった事。
分からないまま行動して、結局グチグチと今会ったばかりの他人に泣きつく結果になった事。(普段も、頻繁に友人に電話して愚痴を聞いてもらっているらしい。)
自分の事わかっていなさすぎでしょう、奥さん!
それに、旦那さんも不憫だよ。
夫婦でこんな奥地の温泉まで出かけてきて、楽しいより悲しいが勝るなんて。
昨夜も、辛い気持ちを夜中までぶつけていたらしい。(最近は毎晩の様に八つ当たりをしているとか)
せっかくの夫婦旅行なのに台無し!
…って、何で他人の事なのにこんなにもイライラしているのかというと。
何で北海道で北海道の悪口言うの????
…って、聞いていてこちらが辛くなってしまう程だったから。
街の温泉ならともかく、こんな車を走らせて辿り着く辺鄙な場所にある温泉に入っている人なんてさ。
北海道が好きで北海道に住んでいる人(私)か、北海道が好きで北海道に旅行に来ている人(お婆さん)の可能性が高いわけだ。
そんなところで、自分の感情優先で北海道の悪口を吐露しまくるなんて、マナー違反にも程がある。
横浜で何を言おうが、自室で友人に夜な夜な愚痴ろうが勝手だけれど、公共の場(それも観光地)では自粛して欲しい。
しばらく粘ったけど、露天風呂を出ていく気配も話を変える気もなさそうだから、私が折れて出ていく事になった。
せっかくの癒しの時間が…涙
こんな話は書くか迷ったけれど、多かれ少なかれ誰にでもある話で、でも聞いている方は辛いよという事を伝えたいので書いてみた。
私も若い頃は東京での都会暮らしが辛すぎて、所かまわず愚痴を言っていた。
東京出身の人、東京が好きで住んでいる人には大変不快な思いをさせてしまったなと、今は反省している。
そういう事ってありがちだから、みんな気を付けようね!(…とまとめてみる)
バスの時間まで時間があったので、再び共有スペースへ。
そこへ宿のオーナーが遅めの昼食を取りにやってきた。
どうでしたか?と聞いてくれたので、私は揚々と今日の山行について語る。
それに対して、私よりも大雪山に詳しいオーナーが、コメントをしてくれる。
オーナーは気さくで、だけど距離感をわきまえている人なので、コミュ障な私にとっても話しやすい人間性。
なんて居心地の良い宿なんだ!
バスの時間ギリギリまで話してしまった。
この宿は、旭岳温泉街の入り口にある。
旭川駅へ向かうバスは旭岳ロープウェイ前を出発して、いくつかのバス停を経由して来るから、ここから乗ると座れないのではないか?
…と聞いてみたら、笑って答えられた。
「さっきも別の人に同じ質問されましたけどね、大丈夫ですから。笑」
そんなに混むバスではないらしい。
座れないなら、始点まで戻って乗ろうと思っていたけど、考えすぎだった様だ。
珍しく「また来ますね!」と告げて宿を出る。
良い宿だったな~。
下界の空は青空で気温も高いのに、旭岳の山頂は相変わらず雲に覆われていた。
そんな姿も、偉大だな。
自分も観光客向けのレストランはあまり好きではないですね。(予算の理由というのは確実にありますが笑)だから、同行者と合わせにくくて、一人旅が多いことにつながってるかも。
お土産も、土産物屋より普通のスーパーや市場で探すほうが好きなので、マニアックな選択になることも。
NKさま
スーパーのお土産、いいですよね!笑
海外もそうですが、日本でも、意外とその土地にしか売っていない様なものが売られていて面白いですよね。
年末に茨城県に行った時は、スーパーで干し芋や甘納豆のお菓子を買って帰りました。