-Livingstone to Kazungula-
今日は、新たに旅仲間となった日本人青年のワタルさんとロシア人のおじさんアンドレィと3人で、ボツワナへ向かう。
人見知りでコミュニケーション能力の低い私に、旅の過程でなんと仲間ができたのだ。
なんだかRPGみたいだ。
▼前回のお話し▼
ザンビアから南アフリカ共和国までのルートを考える&初めて、旅仲間ができた話
もくじ
リビングストンで両替|ザンビアクワチャからボツワナプラへ
国境を越えて次の国に行くとき。
私はいつも、国境付近で適当に両替をするのだけど。
ワタルさんが、昨日から色々な人に「どこで両替をするのが安いか」とリサーチをしていた。
私より何倍も旅力が高いワタルさん。
恐れ入ります。。。
宿泊していた宿フォルティータワーズ(Fawlty Towers Lodge)の隣の店で両替ができるという話だったのだけど。
何故か、隣国のはずなのにボツワナの通貨は扱っていないという。
「彼女がボツワナの通貨を持っているよ!」と、宿の前でくつろいでいた女性を紹介される。
私の300クワチャ(約2,250円)が、210プラ(約2,100円)になった。
うん、悪くない。
リビングストンから、国境の町カズングーラへ|乗合タクシー
ボツワナの国境の町カズングーラ(Kazungula)へはバスも出ているのだけど、「3人いるなら乗合タクシーの方が安い」と、またまたワタルさんの提案でタクシーに乗る事になっていた。
昨日、カズングーラ行きの乗合タクシーが溜まっている場所で料金や時間などを確認していた。
(あろうことか、料金は控え忘れ…)
その時話していたタクシー運転手が、宿の前まで迎えに来てくれた。
ありがたい!
タクシーは、少し進んだ何もない空き地で停車する。
ここで、新たな乗客3人をピックアップ。
そこから40分程で、国境に着いた。
ここでは、ザンビアの出国審査のみ受ける。
国境は、ここから船に乗って越えるのだ。
ここは、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビアの国境が入り乱れている場所。
ここから船に乗って行けるのは、ボツワナだけみたいだけど。
あちら側が、たぶんジンバブエ。
ビクトリアの滝を、再び見る事ができる。
そして、あの鉄橋の手前がボツワナ。
これから行く所。
鉄橋の奥が、たぶんナミビア。
ナミビアへは、ボツワナの後に別の国境から入国する予定。
こんな残橋みたいなのが、船になっている。
これごと移動するのだ。
船代は、5クワチャ(約37円)。
船は、5分ほどで対岸に着く。
着いたところが、ボツワナだ。
ボツワナ側の入国審査を無事に終え、ボツワナ側の国境の町カズングーラへはタクシーで向かう。
ほとんどの人は、ここから「カサネ」という町を目指すのだけど。
カサネでは、4星ホテルなどの高級ホテルで、格安でテント泊ができるのだ。
むしろ、このカサネでは「高級ホテルでテント泊をする」という選択肢しかなく、テントを持たない私たちが泊まれるようなホテルはない。
という事で、まだ比較的安いホテルがあるカズングーラに宿泊する予定。
国境でタクシーに値段を聞くと、1人5プラ(約50円)ずつで15プラ(約150円)だという。
タクシーというか…個人の車におカネを払って乗せてもらう、いわばヒッチハイクスタイル。
誰も細かい通貨を持っていない。
私が、唯一10プラ(約100円)札を持っていたので、「これしかない」と言う。
10プラじゃダメだと言われる。
私の財布に、ザンビアのお札5クワチャ(約37円)が入っていたので、ダメ元で「これならあるよ」と見せてみると、OKだった。
ヒッチハイク代、10プラ+5クワチャで約137円だ。
車は、カズングーラの入り口で停まる。
宿まで行く場合は追加料金が必要だと言われ、一旦車を降りる。
そしてまた声を掛けて来た人に30プラ(約300円)を払って宿まで乗せてもらう。
ボツワナ側カズングーラの安宿
ワタルさんが調べてくれていた安宿エレファント・トレイル(Elephant Trail)に着いた。
良さげな雰囲気だったけれど、なんとタイミングの悪いことに、今日は改装中で泊まれないとの事。
明日は泊まれるよと。
歩いて数分の2件目を目指す。
ここは、何もないアフリカの田舎道。
多分、さきほど2台目のタクシーに乗った場所まで行かないと、買い物などは出来ないんだと思う。
そして、歩くこと数分。
2件目の宿「Bananyana」に到着。
1人130プラ(約1,300円)。
本当は150プラ(約1,500円)だったのだけど、アンドレィが「高い」とクレームを付けて、値下がりした。
彼はタクシーにしろ何にしろ、とにかく「高い」と文句を言って値下げをする。
料金交渉というよりは…文句だね。
今までのアフリカ諸国と比べて高くなるのは、仕方がないのに。
「この町には$10の宿があるはずだ」と、文句を言う。
ワタルさんが、せっかく見つけてくれた安宿なのに。
ワタルさんは、「まぁ、料金交渉してくれる分には…別にいいんじゃない」と。
大人だ…。
ドミトリーで130プラのはずなのだけど、どこの部屋を選択しても同料金だと言われる。
色々な部屋を見せてもらって、それぞれが好きな部屋を選択。
私は、一番明るくて広さもあるツインルームを選択。
ツインなのに、1人で泊まってドミトリーと同料金。
部屋は、敷地内にポツポツとたくさんある、コテージスタイル。
ワタルさんは、この可愛らしい小人部屋を選択。
写真では伝わりにくいけど、扉は屈まないと入れないほどの小ささ。
中は、ベッドが1台と少しの足場があるだけの小さい部屋。
「俺はここがいい」と気に入っているワタルさん…可愛い。笑
アンドレィは、ドミトリー棟に入っている1人部屋を選択。
カズングーラから参加する、チョベ国立公園のボートサファリ
そしてここで、チョベ国立公園のサファリに参加できないか交渉。
チョベ国立公園は、ゾウの生息数が世界一なのだとか。
ケニアやタンザニアでサファリをすると数万円コースになるけれど、ここでは数千円という破格でサファリが楽しめるのだとか。
私たちは、ボートサファリに参加したいと考えている。
本当は、みんなカサネの高級ホテルで申し込むんだけどね。
このカズングーラの安宿でも、申し込みはできるのだろうか。
すると、「ボスを呼ぶね」とスタッフが連絡を取ってくれて、間もなくボスが現れる。
本日15時発のボートサファリに参加したいと言うと、OKだった。
金額は、1人270プラ(約2,700円)。
この立地では、食料の調達が困難だ。
ワタルさんがまたナイスな交渉をしてくれる。
- サファリに行く前に、ランチを買うためにスーパーマーケットに寄ってほしい。
- サファリの後も、夕食の食材を買いたいのでまたスーパーマーケットに寄ってほしい。
どちらも、二つ返事でOKだったよ。
流石だ。
そして、少し早めの14:15頃に迎えが来てくれる。
スーパーマーケットに寄って、ATMでボツワナ通貨を調達して、ランチを買ってサファリに向かう。
ボートは、9人乗りの小型ボート。
なんだか、雲行きが怪しいのだけど…。
アンテロープのメスと子供を発見!
可愛い…★
アンテロープのオスも発見!
可愛いインパラたちの群れもいる。
ワニもいた。
この川には、たくさんのワニが生息しているんだって。
携帯電話などの小物を落とす人が結構いるみたいだけど、危険だから絶対に取りには行けないのだとか。
そして、「水浴びをするゾウ」を発見!
ケニアのマサイマラ国立保護区でのサファリでは、歩いているゾウしか見ることができなかったけれど。
ここでは、水遊びをしているゾウを見ることができる。
このゾウたち、人間のボートに凄く近いところで遊んでくれている。
サービス精神旺盛なゾウたち。
どれくらい近いかというとね…こんなに近いのだよ。
危険じゃないのかな。
ゾウの向こう側には、カバもいる。
ゾウとは逆で、「地上に上がっているカバ」というのも、凄く珍しい。
ケニアのマサイマラ国立保護区のカバたちは、川の中に沈んでいて、たまに顔を覗かせるだけだったのに。
サファリの所要時間は、3時間。
1時間ほど楽しんだところで、雨が降って来た。
それも、滝のような激しい雨。
サファリは中止をして、引き返す事に。
雨は次第に激しくなってくる。
ここは川だというのに、まるで大海原で大しけに遭ったみたいに荒れ狂う波に揉まれる。
怖い…。
水中には沢山のワニがいるのだ。
転覆したら大変だ。
雨は、みぞれの様に固く、身体を打ち付けてくる。
一応、レインコートは貸してもらったのだけど。
それでも、レインコートから出ている腕や顔が痛い。
目も開けていられないくらいの豪雨だ。
俯いて、目を閉じて、到着を待つ。
岸までは辿り着けないと判断されたのか、私たちの小型ボートよりも大きいボートに避難する事になった。
お酒を飲みながら、優雅に船旅を楽しんでいた人たちのボートだ。
そこで、寒さに震えながら波が落ち着くのを待つ。
まるで遭難したみたいだ。
…というのは大袈裟だけれど。
数十分後、小雨になってきたので、小型ボートに乗って無事に岸辺に辿り着く。
「これはこれで、アドベンチャーだね」と、ワタルさん。
ポジティブだ。
送迎の車に乗って、スーパーに立ち寄ってもらい、夕食の食材を買って宿に戻る。
宿に戻ると、洗濯物がびしょ濡れのまま干しっぱなしになっていた。
まぁ…風で紛失していないだけ、マシと思おうか。
▼次回のお話し▼
ボツワナからナミビアに向けて移動開始!まずは真ん中の「マウン」を目指す