ー世界はきっと、美しいー
旅のはなし(雑記)

私が日本人宿に泊まらない理由と、それでも日本人宿に泊まった感想

昨日の安倍元首相の襲撃事件が衝撃的過ぎて、旅行記(最近は登山記ぎみだけど)を書く気分になれないので、(だけど予定のない休日なので)、ゆる~い雑記を書いてみる。

テーマは、私が日本人宿に泊まらない理由

世界には、いわゆる「日本人宿」と呼ばれている宿が無数にある。

え?こんなところにも?と思うような場所でも、意外とある。世界中にある。

それが日本人宿。

日本人宿とは、文字通り「日本人が集まる宿」で、本格的に日本人をターゲットにしている、日本人オーナー経営の宿もあれば、なんとなく日本人旅人の間で評判が良くて日本人が自然と集まった結果、実質日本人宿と化した「日本人多め宿」もある。

私の解釈では、「あの町に行ったらあの宿だよね」みたいな定番宿が日本人宿。(←完全なる私見です)

私が日本人を積極的に求めない、むしろ避ける理由

旅人の中には、有名な日本人宿を渡り歩く事を楽しむスタイルの人が多くいるし、日本人と出会って仲良くなる事を積極的に求める人も少なくない。

だけど、私は逆。

初対面の人といきなり仲良くなれるコミュニケーション能力は持ち合わせていないし、特に「日本人とつるみたい!」と積極的に求めるタイプの人を満足させられる振る舞いはできない。

例えば日本人宿に泊まる日本人は日本人との交流を求めている前提(←イメージ)なのに交流しなかったら、「何あいつ、空気読めない。感じ悪い。」ってなるじゃない?

サークルに参加しているのに、一人で黙々と作業している人みたいな。

積極的に求めた訳ではないけど自然に出会って話が合った人なら、大歓迎なんだけど。

あれだな、結婚に例えると、積極的に婚活に勤しむつもりは毛頭ないけれど、自由恋愛の末に結婚という選択に辿り着くのであれば大歓迎、みたいな。

仕事に例えると、「脱サラして事業を始めよう!」という気概はないけれど、ご縁があったり、趣味が高じて仕事にできそうなら挑戦してみたい、みたいな。

それに、私は初対面の人間に対しては何の興味も持てない。

少しずつ話をするうちに、だんだんと興味を持っていく、人と親しくなるのに時間がかかるタイプ。

「相手が日本人だという、ただそれだけの理由で、知らない他人に興味持てる?」って知り合いの旅人に聞いたら、「いやいや、海外を旅する日本人(しかもアフリカを選んでいる)というだけで、興味の対象でしょう」と言われ、確かにそうだなと思ったけど。笑

海外で会う外国人は平気なワケ

海外で出会う外国人、つまり、その土地の人間ではない第三国の人間は平気。

だって、「英語はあまり分かりませ~ん♪」みたいな感じで、積極的に輪に入らない事が免罪されている様な気分になって精神的に楽だから。

それでも仲良くなるパターンはあったけど、それは言語の不自由な私に対して、相手がよほど根気強くコミュニケーションを取ろうと試みてくれている場合なので、そういう場合は私も一生懸命に応じる。

海外で出会うローカルは大歓迎

そんな私も、その国の人間とのコミュニケーションは楽しい。

自分から積極的にというのは、例えば道を聞きたかったりなどの明確な理由がなければ難しいけれど、何かのきっかけでコミュニケーションが生まれるのは凄く嬉しい。

何故かはわからない。。

日本人宿の住民と出会った、ちょっと嫌な話

インドのバラナシという町に着いた時の話。

宿にチェックインをして路地を歩いていたら、いま着いたばかりらしい日本人2人組に遭遇。

「〇〇(有名な日本人宿)ってどっちっすか?」って聞かれて、私は泊まっていないので即答はできなかったけれど、ガイドブックに載っていたというのは覚えていたので、「ガイドブックに地図が載っていたと思うので見てみますね」と調べようとした。

すると、「いやいや!いいっす、いいっす」と、急に態度を変えて足早に去っていったのだ。

一瞬ぽかんとしてしまった。

これは想像だけど、その宿を私が知っている前提で話しかけて来た様子からも、あわよくば先に泊っているであろう私と知り合いになって、その日本人宿に馴染みやすくする狙いがあったのではと思う。

そこまで計算していなくても、最初は私を「同じ宿の仲間」と認識していたに違いない。

なのに全くの他人と知って、急に態度を変えたのだ。

急に断りだした様子にも、その宿の住人じゃないなら用無しっすみたいな心の声を感じた。

被害妄想かもしれないけど…。

だけど宿の場所が分からなくて困っているのが本来の要件ならば、「ガイドブックに書いてありますよ」の情報でも聞きたいはず。

旅人初心者だった私は、「え?日本人宿の仲間意識怖っ!!!」っとなってしまったのだ。

そんな場所に仮に泊っても、馴染めるはずがない。

この前の国のネパールでも、「〇〇(日本人宿)っすか?」って聞かれて「違います、〇〇です」って答えたら、「何でっすか?!?何で〇〇に泊まらないんっすか?!?」って驚かれた事がある。

日本人宿に泊まらない日本人は、かなりのマイノリティーなのだと感じさせられた。

それでも泊まったアフリカの日本人宿

それでも、宿の選択肢が無数にあるインド・ネパールとは違って、アフリカでは泊まらざるを得ないケースもあった。

うん、でもインドの時の印象とは違って、そんなに嫌な場所ではなかった。

カイロ(エジプト)の宿|サファリ

アフリカ大陸縦断旅の1ヵ国目の1都市目。

他の目星を付けていた宿は調べていたよりも高くて泊まれず、ここへたどり着いた。

このビルには日本人宿が3軒入っていて、一軒は一番安いけれどコストパフォーマンスが低いと言われていて、一軒はツアーに参加しない客には冷たくなるという噂がある。

だから私は、最上階にある「サファリ・ホテル(Safary Hotel)」という宿を選択。

ここで出会った日本人は、約1週間の滞在中4人。

そのうちの1人は、この宿に長く(数年か、もしかしたらもっと長く)滞在している(ヌシ)みたいな人。

仲良くなると、無償でカイロを案内してもらえる「〇〇さんツアー」みたいなのにも連れていってもらえるらしい。

…って、遠く離れたケニアの日本人宿で話題になっていて、そんな有名な人だとも、そんなに長い人だとも知らず、仲良くなれば面白い出来事が起こったかもしれない機会を失った事に、後に気づくのであった。。

あとは西方砂漠に行く人気のツアーがあって、宿で申し込む予定の日本人に声をかけられたのだけれど、私はカイロからのツアーではなく、個人で現地の拠点の町まで行く予定だったので、お断り。

日本人宿だと、こういう感じでツアーの仲間を集えたり(断ったけど)、現地に詳しい日本人から情報をもらえたり、いい事だらけ。

旅の始まりの宿としては、最適だ。(←RPGみたい)

ナイロビ(ケニア)の宿|ニューケニアロッジ

ケニアのナイロビは、凶悪都市と言われていて、今までの都市よりも一層気を付けて行動しなければいけないと思ったので、ここは素直に日本人宿に泊まろうと思った。

日本人が選ぶ宿という謎の安心感。笑

ナイロビにある日本人宿は2つで、郊外にあるジャングルジャクソンと、ダウンタウンにあるニューケニアロッジ。

ダウンタウンはナイロビの中でも更に注意が必要なエリアなので、郊外にあるジャングルジャクソンの方が良さそうだけれど、こちらは「日本人がたくさん泊っている」という情報が漏れて強盗に入られた過去がある。

強盗に入られた過去を持つ郊外の宿か、そういうエピソードはないけどダウンタウンにある宿か。

旅人はこの究極の二択を迫られるわけだけど、だいたいが後者を選んでいるんじゃないかな。。

…という事で、「人見知りだから~」とか甘ちゃんな事は言わず、身の安全を優先した結果の日本人宿。

ここには沢山の日本人がいて、サファリツアーに一緒に行く事もできるし、一人では不安な外での夕食を共にする事もできるし、この先を共に移動する仲間ができるかもしれない。

私はどれも該当しなかったけれど、積極的に話しかけてくれる人が数人いたので、夜の団らんに珍しく参加。

色々な話が聞けて、(先述のカイロの宿のヌシの話もここで聞いたわけで)、「なんだ、日本人宿って面白いじゃん」なんて思ったり。

それでも、ずっと一緒に行動して…っていうのはキツイので、夜に団らんするくらいが丁度いいんだけどね。

日本人宿じゃないけど、日本人に会える宿も

例えばザンビアのリビングストンにあるフォルティータワーズは、アフリカで一番快適な安宿とも言われていて、人気も高い。

ザンビアの首都ルサカから、ビクトリアの滝の拠点の町リビングストンへ

ここでは前の町のルサカで出会った日本人2人組と再会。

更に南アフリカ共和国では、宿の選択肢はたくさんあるものの、3軒泊まったうちの2軒で日本人と遭遇。

一緒に観光に行ったりと、「初対面の人と楽しく交流する頻度」が人生史上最多を記録。

日本人と遊ぶのも、時に楽しいと学ぶ。

日本人宿の感想と、もしもまた旅に出たら

なんとなく避けていた日本人宿。

今後も積極的に利用するという事はなさそうだけれど、泊まる機会があるのも悪くないなと、旅の前よりは大らかな気持ちになれた気がする。

インドの事例が極端すぎたのかな…?

日本人が全くいない環境で泥臭く四苦八苦するのも楽しいし、時には日本人と一緒にゆるゆると過ごすのも楽しい。

教訓:何事も柔軟にいきましょう

書く事が、私の精神安定剤らしい

昨日はなんとも気分が沈んでしまって、いつもなら楽しくお酒を飲みながら映画やドラマやお笑いなんかを見て過ごすのだけれど、そんな気分になれなくて。

「楽しいノリでもなければ、暗い話でもない、淡々と気楽に見れる映画」が見たいと思い、『幸福の黄色いハンカチ』を(途中まで)視聴。

今日は同じく、「明るくも暗くもない、淡々と書ける記事」という事で、こんなテーマを選択。

こんな拙い文章でも、「書く事」は、私の精神安定剤なのだ。

この件に、私如きが言及するのもおこがましいのだけれど。(しかも本文との関連性はゼロだけれど)

昨日のお昼頃に起きた、安倍元首相の襲撃事件。

知り合いではないけど知っている人の訃報は何度も目にしてきたけれど、これは衝撃的すぎて心が追いつかない。

こんな形で、突然他人に命を奪われて良いわけがない。

一生懸命、日本の為に働いてきた最期がこれって…あまりにも無念すぎやしませんか。

何があっても、人の命を奪う権利は誰にもないのよ。月並みだけど。

テロリスト集団の親分でさえもダメだと、私は思う。

「打ち取った!」とか「活動地域の一部を壊滅!」みたいな(表現は違うかもだけど)、そんなニュースに私は喜べないし、「よくやった!一網打尽に!」みたいな流れになって欲しくない。

それで、その地域は平和になったのかしら?犠牲になった一般人は?復讐の連鎖の可能性は?

話は反れたけれど、犯人に何があったのかは知らないし、何があっても関係ない。

そして、私含め多くの日本国民の心を暗くした罪。

もしかしたら負の感情に必要以上に引っ張られて、不幸な道に進んでしまう人もいるかもしれない。

この事件は、まだ終わっていないのだと思う。

安倍さんが、どうか最期の瞬間に絶望感で満たされていません様に。

俺は殺されるほどに酷い政治家だったのだと。

どうか、せめて幸せな走馬灯で満たされていた事を願います。

安らかに、お眠りください。

POSTED COMMENT

  1. NK より:

    日本人宿に泊まるメリットとしては、特に自分は語学が
    苦手なため、情報交換の精度が上がるというのは
    それなりに大きかったです。

    最近はSNSやスマホの影響も大きく、出発前の
    準備も含めれば相当カバーできるようにもなりつつあると
    思いますが、情報が刻々と変わる場所や、
    ネットで大っぴらには書きにくい情報などに触れられる
    可能性が上がるというのは、大きなメリットだったかなと。

    ちなみに本当かは断言できませんが、過去には北朝鮮に
    中国人と申告して入国する方法の説明を情報ノートで
    見たことはあります。(中国人のほうが日本人より行ける
    範囲が広く、安いツアーの選択肢が豊富。ただ結構前の話なので、今は流石に無理というかリスクが高すぎかも)

    他にも、戦争中のイラクに行ってきたら、日本人が20人ぐらいいて、10人ぐらいはジャーナリスト志望だったけど、
    残りはなんとなく来てしまった感じの人だったとかも。
    米軍の劣化ウラン弾の影響が結構あって、シャワーも
    買った水でやってたとその人は言ってました。

    ただ、特に沈没してる人が多い宿だと、自分はそんなに
    一か所に長期滞在するタイプではないので、感覚が
    違うなと感じる場面も結構あって、居心地が微妙だった
    宿もあったのは確かです。(もちろんそういうスタイルも
    一つの楽しみ方であることを否定するつもりはないです)

    • tabi-kurage より:

      NKさま

      様々な情報が得られるというメリットは大きいですよね。
      日本人宿ではないですが、アフリカ南下中に出会った、アフリカ北上中の方からのお話は参考になりました。
      不要になった通貨の交換なんかもできますね。

      北朝鮮やイラクのお話は…、
      確かにネットでは得られないディープな体験談なんかも聞けそうで、実際に行く予定がなくても興味情報が得られそうですね。

      「日本人宿」と一口に言っても、沈没宿かそうでないかでも随分と雰囲気は違うのですね。

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