1泊2日でお出かけしようと思っていた週末。
なんと北海道全域で雨模様。
雨の日でも楽しめそうな場所って…。
アクティビティはやはり晴れていて欲しいし、絶景を見に行くのも晴れていて欲しい。
街歩きなら、しとしと雨の中でも楽しめるのでは!?
…という事で、行先を函館に決定。
札幌から、道南の函館へ。
公共交通機関を使った1泊2日の旅。
今回は、アフリカから引き続きの旅のパートナーとなったワタルさんと2人旅。
函館は、十数年前に3年程暮らした街。
私にとっては懐かしい場所で、ワタルさんにとっては初めて訪れる北海道のメジャー観光地。
札幌から函館へ行く方法
札幌から函館へ行く手段は、3つ。
1つ目は、マイカーで。
高速道路を使って、片道260km。約4時間15分の旅。
だけど、函館市内のメジャーな場所を訪れるなら路面電車で十分だし、車だとむしろ駐車場を探したりなど不便かも。
2つ目は、高速バスで。
これが一番安い!しかし長い!
前夜の夜行バスで行こうと思ったけど、既に満席。
当日の朝だと、昼すぎの到着となり観光の時間が…。
帰りの最終便は空いていたので、帰りは高速バスに決定!
片道:4,350円
17:35函館駅前発、23:14札幌駅前着。
3つ目は、JRで。
一番高いけど、一番早い。
都合のいいバスがなかったので、行きはJRに決定!
片道:6,590円
6:00札幌駅発、9:33函館駅着。
札幌から函館へ、JRの旅
6時発の特急列車に乗るべく、札幌駅へ。
改札の前には、人だかりが。
なんと、改札が開くのが5:40なんだとか。
知らなかった!
遅くない!??
…と思ったけど、地方都市だとこんなものなのかな。
東京が異常なのか。。
JRで函館に行く場合は、約3時間半ほどの移動。
のどかな北海道の風景を眺めながらの列車の旅。
曇りの日の景色も、中々いいのではないかい?
函館駅周辺観光
9:30頃、函館駅に到着。
函館は、北海道の中でいち早く開港した街で、和洋折衷の独特な建物が残っている。
戊辰戦争終焉の地でもあり、歴史上の偉人も訪れている。
少し遅めの朝食を、駅のすぐ傍にある「朝市」で取る予定だった。
朝市は、食堂もあるしお土産物も揃っている賑やかな市場。
海鮮丼が500円!?
これは…住んでいた頃に「地元民」として試したかった。。(←いやいや、バックパッカーなら試せよ。)
函館朝市の名物として「イカ釣掘」というものがあって、釣り上げたイカをその場でさばいてもらって食べるのが醍醐味。
そう、函館の名産と言えばイカ!
シーズンには、夜のイカ漁「漁火」の灯りが海に灯って綺麗だし、近くの森町にある森駅の駅弁「いかめし」は、京王百貨店主催の駅弁大会で50年連続1位だし、毎年開始のイカ祭りでパレード形式で踊られる「イカ踊り」は斬新だし。
とにかくイカの街なのだ。笑
しかしながら、イカ釣掘のお店の前には長蛇の列。
この表示よりは短かったけど…1時間以上は待ちそうだ。
却下。
という事で、路面電車に乗って「はこだて自由市場」に行ってみる事にした。
どちらかと言うと、朝市は観光客向けで、自由市場は地元民向けとの情報もあったり。
函館は路面電車での移動が便利。
1日乗車券が600円で、通常運賃が210円~260円なので、3回以上乗るなら1日乗車券がお得。
気にせず気軽に移動したいので、1日乗車券を2日分、さきほど函館駅の観光案内所で購入済。
スマホ乗車券というものもあって便利だけど、旅の思い出に紙の乗車券が欲しいなと思ったので、こちらを選択。
函館駅から2駅目の「新川町」で下車。
あれ??
閉まってる???
まだ午前中なのに????
なんと、日曜日は定休日だった。
…。
気を取り直して、函館名物の「ラーメン」を食べる事にした。
北海道ラーメンと一言で言われる事もあるけれど、有名なのは主に「札幌」「函館」「旭川」のラーメン。
それぞれ、特徴がある。
- 札幌:味噌ラーメン
- 函館:塩ラーメン
- 旭川:醤油ラーメン
塩ラーメンなんて食べる機会はほぼないし、お店のメニューにあっても頼まない人が多いと思うんだけど、函館では塩ラーメンを食べなければいけない。(←そんな事はありません)
一番有名なのは「あじさい」。
いくつか店舗があるけど、五稜郭の本店が一番評判が良かった。(←十数年前の情報です)
今回選んだのは、「滋養軒(じようけん)」さん。
地元民に人気の、老舗のラーメン屋さんという事だ。
函館駅方面へ、いま路面電車で来たばかりの道を歩いて引き返す。
途中で、「ザ・地元のお祭り」みたいな会場に通りかかる。
小雨の中、せっかくのお祭りなのにお客さんは少なめ。
可哀そう。
丁度、ステージでライブが始まった。
お魚の歌しか歌わない、地元出身のシンガーソングライター。(名前忘れた)
本日の歌は「私と魚、どっちが大事なの」。。
さて、、、
滋養軒に到着。
洗練されたお洒落なラーメン屋ではなくて、家族でやっていそうなザ・地元のラーメン屋さん。
こういう雰囲気のお店の方が美味しそうに感じるから不思議。
さて、オープンは11:30からで、まだ10分ほど前だと言うのに、既に30名程の人が並んでいた。
人気とは知っていたけれど、これ程とは。。
イカ釣りに1時間は並ばなかったのに、結局1時間30分ほど並んで中に入る。
ラーメン屋さんに長時間並ぶなんて、滅多にない経験。
「塩ラーメン」と、口コミで何故か人気だった「チャーハン」を頼む。
え??
チャーハン!チャーハン美味しい!
どうりで、ラーメンとセットで頼む人が多いわけだよ。
もしも地元民だったら、「チャーハンだけ食べに来る日」なんかがあってもいいかも!
ラーメンも、もちろん美味しい。
麺は自家製で、2階で打って一晩寝かせているのだとか。
シンプルなスープに、塩味が丁度いい塩梅で効いていて、とても食べやすい。
北海道の昔ながらのラーメンって、シンプルなものが多いなーと感じる。
上京した時、アレンジ系の個性的なラーメンの多さに驚いたのを思い出す。
それはそれで美味しいんだけどね。
腹ごしらえも済んだので、元町エリアに取っている宿まで行こう。
この「×」なに?
ってワタルさんに聞かれて、分からないと答える。
函館で自動車の免許を取ったので、習っているはずなんだけどなー。
函館では路面電車が走っているので、特殊な交通ルールについても習うのだ。
「絶対に路面電車優先!進路を妨害してはいけません。」と言われたのは覚えているけど。
蛇足だけれど、北海道の多くの自動車学校では「高速道路」の実技がない。
一度乗ったら遠くまで行っちゃうからね…。
東京で取った人に「実習中に普通に高速乗るよ?え?乗っていないの??どうするの??」って言われて、逆に驚いたよ。
函館元町ホテル
函館の元町エリアにある、「函館元町ホテル」さん。
街歩きをするなら、元町エリアが歴史的な見どころが集まっていて便利。
この宿の特徴は、明治42年築106年の蔵2階を改装した部屋に泊まれるというところ。
この日は連休中で普段よりも値段が高く、元・貧乏バックパッカーな私たちには泊まれないので、普通の部屋なんだけど。。
平日料金+道民割りを利用すれば、普通に泊まれたのにー!
普段あまり泊りで出かけないので、「道民割り」という発想がなかった。
使っている人はいたけど、どこか他人ごとというか。。
これが情報格差か。
情報はあっても、使いこなせないと意味がない。
2人で1万円安くなる+クーポン4千円もらえるというサービスを逃し、普通に泊まる事に。
普通の部屋もね、とても個性的。
窓からは元町の歴史的な建造物なんかも見える。
漫画もたくさん。
ロビーには、バロンとルイーゼ。
この置物欲しいの!
この置物を部屋に飾るのが、昔からの夢なの!
そんな私のささやかな夢も、「部屋にキャラクターものは禁止」というクールさんぶっているワタル氏による謎ルールの為に、儚く散ったのである。(なんて冷たい人なの!)
雨の日の元町ベイエリア
さて、部屋に荷物を置いたあとは、元町ベイエリアへ!
元町は、港に沿ってベイエリア(レンガ倉庫街)があって、道路を挟んで反対側が坂になっていて、歴史的な建造物が並ぶエリアとなっている。
今日はベイエリアに行って、明日は坂のエリアで建物巡りをしよう。(雨だから)
その前に、坂にあるクレープ屋さんに立ち寄る。
「アンジェリック ヴォヤージュ」
なんと、ここのクレープは「30分で賞味期限が切れるクレープ」という事で、大変人気のクレープ屋さんなのだ。
出来立ての美味しさを味わって欲しいから、30分以内に食べてくださいとの事だ。
雨の中、既に10名ほどの人が外で並んでいた。
十数分待って、クレープを購入!
ワタルさん
賞味期限30分って、普通じゃない??むしろ何時間も何日も放置していいクレープなんてあるのかな??
それを言うなら、ラーメンだって賞味期限30分だよね。もっと短いかな。時間が経ったら伸びて食べられなくなるよね。
…納得できすぎて反論できないけど、、なんて意地悪なの!
そんなクレープを、「緑の島」という小さな島に向かって架かる橋のところで食べる。
この橋は、職場の人に「函館に行くならぜひ観て!」とDVDまで貸して頂いて観た映画『星に願いを。』のロケ地でもある。
遠くに、ベイエリアのレンガ倉庫街を見る事ができる。
ちょっと穴場の、素敵なスポットかも!
雨も強くなってきたので、レンガ倉庫内に避難。
小樽のレンガ倉庫街は、1つのお店が1つの建物に入っていて、たまに大きい倉庫に複数店舗入っている感じだけど、
函館のレンガ倉庫街は、もっと大きい倉庫に複数店舗がたくさん入っている。
街歩きと言うよりは、建物と建物の間に少し外に出る感じなので、雨の日には丁度いい。
色々なジャンルのものがあって、見て回るだけでも飽きない。
ぬいぐるみ屋さんが可愛いな~。
旅先で色々買うタイプの旅行者だったら、このレンガ倉庫街で沢山のお土産を買うに違いない。
雨が弱まる気配もないので、「函館ビヤホール」で1杯飲んでいこう。
函館赤レンガビールと、函館開拓使ビール。
ビールが飲める様になったので、旅中にこういう「クラフトビールを楽しむ」みたいな過ごし方もできるのだ。
ネパールで暇すぎてビールに手を出した結果、旅の幅が広がった。
わたし:わ~、サンタさんだ~!
わたる:え??このサンタ怖くない??トラウマになるレベルじゃない??
雨も強くて行けるところもないので、いっそのことクルーズ船にでも乗ってしまおうか!
…と思い立って港に走ったけれど、船は丁度出航したところだった。
計画性のないバックパッカー2人組。
雨は止んできたけれど、函館山の山頂には雲がかかったままだった。
函館山にロープウェイで上って、かつて「100万ドルの夜景」と謳われた絶景を見るのが、函館旅行のハイライト。
今日は見られそうにないな。
見たかった~!
…というより、私は何度も見たことがあるので、函館初訪問のワタルさんに見せてあげたかったな。
少し早いけれど、夕食にしようか。
「カリフォルニアベイビー」
1976年創業の老舗。
人気メニューは、バターピラフにフランクフルトを乗せてケチャップをたっぷりかけた「シスコライス」。
函館のソウルフードらしい。(知らなかった!)
いつの間にか、外は夜になっていた。
函館駅前で過ごす夜
ワタルさんが行きたいところがあると言うので、路面電車に乗って函館駅へ。
どこかのホテルの最上階に着く。
函館山からの夜景を見る事ができなかった代わりに、ホテルのバーからの夜景を見せてくれた。
素敵な大人の夜。
ありがとう、ワタルさん!
いっぱい悪口書いてゴメンナサイ!
貧乏バックパッカーらしからぬ時間を満喫したあとは、函館駅の近くに陣取る「大門横丁」へ。
簡易的な造りの建物が並び、小さな町の様になっていた。
趣があっていいんじゃない!?
裏横丁もある。
おぉ~、これはハードルが高いぜ。
非常に気になるけれど、今回はオーソドックスに賑やかな方にする。
大門横丁でビールとおつまみを嗜んだあとは、少し函館の駅前をお散歩。
バーに入って、また一杯。(いや、2杯?3杯?)
なんだか食べて飲んでばっかりだなー。
観光らしい観光はしていない様な…。
旅ブロガーとしては失格のレポートだけれど、私は旅ブロガーではなく、ただの旅日記を書いている人なので、良しとしよう。
これはこれで、とても楽しいのだ。
2人で楽しそうで何より
我が夫婦も似たような国内旅行しています。
sakaeさま
そうなんですね!ご夫婦で楽しく過ごされていていいですね★
ストイックな(?)バックパッカー旅も楽しいですが、ゆる~いぶらり旅も楽しいものだなと再発見いたしました。
都道府県民割はお得ですよね。しかも予約サイトの割引とか、ポイントサイトを組み合わせると、さらにお得感を増すこともできるのでよく使わせてもらってました。
観光の定義は人によってかなり多様だと思うので、こういうのも観光になるんだということを示す意味でもいろいろなテーマを取り上げられるのはぜひ続けてほしいと思います。
自分は学校関係に行くのも好きで、ちせ様も記事にされていたように、田舎の廃校になった小中学校の現在の姿を見て、何時ごろまで使われていたのかをネットで調べて往時の姿を想像してみたり、海外でも大学に行って学食で食べてきたりとか、大学の講義に勝手に潜ってみたりとかいろいろやってました。
NKさま
NKさまも度々県民割りのコメントをくださっていたのに、どうして自分が使う機会には思いつかなかったんでしょう。。泣
こういうのも観光だと仰って頂き、ありがとうございます。
確かに「何が観光か」は人それぞれですね。
今は使われていない建物の、人の温もりがあった頃を想像するのはいいですよね!
私は細かく調べたりなどは滅多にしませんが…。
海外の大学で学食や講義に潜入されるとは!素晴らしい好奇心と行動力ですね!
ろんぐろんぐあごーの函館朝市。
水ダコのぶっとい足が、コンクリのたたきにゴロン、それをお土産にして帰京、のはずだったのですが、帰り着いたら足が半分無くなっていました。
途中の宿でサクサク食ってしまいました。うまかったです。
土日さま
何ですかその話!笑
今お酒入っているのもあって、爆笑です。
それをお土産に持って帰ろうと思ったのも笑えるし、待ちきれなくて半分食べちゃうのも笑えます。
でも美味しかったなら全て免罪ですね★
ちなみにコロナ前ですが、中国の深圳大学の学食で、現金払いができず、学生証に紐づけられてる電子マネーでしか払えないことに驚かされました。
ただ、ちせ様と違って厚かましい自分は、たまたま近くにいた学生にその分の現金を渡して、代わりに電子マネーで払ってもらって食事にありつけました。笑
中国の電子マネーの浸透度を改めて痛感するとともに、学食は補助があるのか周辺の食堂よりかなり安かった(当時のレートで一人前100円程度)ので、学生以外は利用できないようにそういうシステムにしてる可能性もあるのかとも思いました。
NKさま
学生証に電子マネー機能が付いているのは驚きですね!(しかも100円は激安!笑)
日本だったら、抵抗がある人もいそうです。
通りがかりの人に、咄嗟にその様な提案ができるコミュニケーション能力は羨ましいです。
確かに私だったら諦めるかも。。
しかしながら、中国の場合は分からないですけど、インドやアフリカの場合、
「どうしようかな~」とウロウロしていたら誰かしらが声をかけてくれて助けてくれそうです。笑
(いつも相手任せのコミュニケーションで助けられています。苦笑)