ー世界はきっと、美しいー
富士登山

下山時、ついに高山病発症|そして富士登山完遂【山頂→麓】

富士山を下山。

ここからは、砂煙が舞うルート。
煙を吸わない様にマスクを付け、靴に砂が入らないようにスパッツを付ける。

なんだか、マスクを付けた事によって苦しさが増した様だ。
早く降りなくちゃ。

下山時も油断大敵!ここでいよいよ高山病

下山を開始すると、8合5尺の山小屋まであと少しというところで、苦しさに耐えきれなくなる。

高山病には最新の注意を払っていたけれど、
「無事に山頂にたどり着いたっ!」..という気持ちから油断をしていたかもしれない。

しまった。
酸素が足りません。。

立ち止まって、ぼぉーっと少し下の山小屋を見つめる。
もう少し歩けば山小屋。
だけど、その少しが歩けない。

思わずしゃがみこんだ。

すると、通りすがりの男性が声をかけてきた。
「大丈夫ですか?」
「荷物、代わりに持ちましょうか?」

優しい…。
だけど、こんなところで人様に迷惑をかけるわけにはいかない。

「大丈夫です…」
と声を絞り出して答え、立ち上がって歩き出す。

だけど、その無理がたたった。
ほんの数歩で倒れこむようにしゃがみ、そして…。

朝食べた朝食と、先ほど山頂で食べた豚汁。
不本意ながらも、全て富士山にお供えをする羽目になった。

すると、先ほど心配して声をかけてくれた男性が、
未開封のお水1本と、まだたっぷりと入っているウェットティッシュを恵んでくださった。

あぁ、神様の様な男性。

それに引き換え、私の相棒P氏は何をしていたかというと、
下から見上げてニヤニヤしていただけ。
(さっさと私を置いて次の山小屋に到着していた)

ようやく異変に気づいて登ってきてくれて、助けてくれた男性に私の代わりにお礼をいう。

そして、私を気遣う前に何をしたかというと、、、

!!!!!!

私のお供え物の写真を撮っているではないか!

あぁ、見ず知らずの男性はあんなに親切にしてくださったというのに。

そして、通りかかる人たちがざわざわとしているのが遠目に聞こえる。

「あの子大丈夫!?めっちゃ吐いてるんだけど!!」

もう苦しすぎて、周りの目なんか気にならないけどね。

最終的には優しいP氏は、そこから私の荷物を持ってくれる事になったとさ。

そして下山。富士登山完遂!

私の体調不良にようやく気づいた相棒P氏が荷物を持ってくれる事になったので、
なんとか休み休み下山を決行する事ができた。

そして、富士山7合目までたどり着いた頃には、すっかり体調もよくなっていた。

ここまでくると、気温の低さよりも太陽の日差しの方が気になってくる。
P氏に預けていた荷物を受け取り、着ていたダウンを脱ぐ。

そして、ここからは登山道と交わることもなく、
下山道のふかふかの砂の上を小走りで駆け下りる。

(砂払い5合目まで山小屋がないので注意!)

…とは言っても、斜面を走り降りるなんて怖いし、砂には石や岩も混ざっている。
ものすごいスピードで駆け下りていく人もたまにいるけど、「ちょっと早歩き」程度に留める。

まぁ、転んでもさほど痛くはないけどね。

すると今度は、高山には強いけど日差しに弱いP氏が体調不良を訴える。

私はとっくに元気だから、病人交代。

水を与えつつ、帽子を深くかぶらせて休憩を取りつつ、なんとか砂払い5合目まで到着!

ここまで来れば、あとは森林帯の中を下るだけなので涼しくて快適。

もうほぼゴールした気分で休憩。
私は冷たいコーラを飲み、相棒はパンを食べる。

人懐っこい犬がじゃれてくる。

山頂は、もう見えない。

ここからは見えないくらい遠い、雲の上の世界に行ってきたんだなぁ。

そして、森林帯の中を歩く。
途中で登山道と合流し、登山者とすれ違う。

メイクばっちりの女性。

ここから先は、メイクなんて気にしてられない世界になるよ!
…と心の中でつぶやく。

とにかく無事に楽しんできてね。

とりあえず、私たちの旅路はここで終わり。

5合目に付くと、丁度バスの時間だったのですぐに乗り込む。

バスに乗って30分程でたどり着いた下界は、びっくりする程の猛暑だった。
さっきまでダウンを来ていたのが信じられない。

急いで服を脱ぎ捨て、Tシャツ一枚になる。

砂の中を通って来たから、顔も砂だらけ、髪はパサパサ。

とりあえず、お疲れさま!私たち!

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