「来年、3/10発の船で出発しよう!」
そう決めたのが今年の春。
つい先月まではその予定だった。
3/10の船で出発して、世界周遊の旅に出よう。
記念すべき第1ヵ国目は、真冬のシベリア。
2月末まで働いて、3月に出発する予定だったのに。
ひょんな事情から、約7年間暮らした東京を離れて大阪に来たのがお盆明け。
東京だって、生まれ育った土地じゃない。
東京も大阪も、異郷である事には変わりがないのだし、どちらで暮らすのも同じ事。
むしろ、長い人生のたった数年の大阪暮らし、よい経験になるじゃないか。
そんな、軽い気持ちでここ大阪へ来てしまった。
ここで半年間働いて、予定通り3月に出発しよう。
有給消化期間が終わり、晴れて無職となって3日目。
急に、本当に突然に、ふっと思い立った。
「インドに行くべきは″今”な気がする。」
インドへは、いずれ行こうと思っていた。
その「いずれ」が「今」なんじゃないかと。
そう思い始めたら、もうその方がいいような気がして仕方がなくて。
もし今インドへ行ったら、世界一周旅行の準備は間に合わないから延期しなきゃいけない。
もし今インドへ行ったら、準備不足すぎてたくさんトラブルに合うかもしれない。
十分に楽しめないかもしれない。
もし今インドへ行ったら、親はますます呆れるだろうな。
もし今インドへ行ったら、、、、
インドへ行かない理由はたくさんある。
インドへ行った方がいい理由なんて、特にない。
それでも….。
人には、二種類の人間がいるらしい。
インドに行くことができる人間と、生涯行くことができない人間。
インドは「呼ばれる国」とも言われている。
インド側からお呼びがかからない限り、行くことができない。
またその呼ばれる時期も、カルマによって決められている。
インドとは、そういう国なのだと。
私は今インドに呼ばれているのではないだろうかと、勝手なストーカー心理でインドへの想いを募らせる。
大丈夫。私の片思いだった場合は、インドにはじかれるから。
インドに呼ばれていない人は、どんなに望んでも入国する事ができないと聞いたことがある。
ビザが取れない、飛行機が飛ばないなどの弊害に阻まれて、何故か決して入る事ができないのだとか。
うん。行こう。インドへ。
ごめんなさい。